学習 連載 中学受験のツボ[国語編]

【小5国語/随筆】随筆が苦手な子が知らない3つのこと|中学受験のツボ[国語編]

専門家・プロ
2024年6月09日 松尾吉久

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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算数理科社会

こんにちは、松尾です。

随筆は、物語文や、説明文・論説文のような明確な形式がなく、“幅広い文章のジャンル”のため「わかりにくい」と感じる子が多いようです。

とはいえ、実は読み方のポイントを知らないだけ、というケースも少なくありません。

そこで今回は、随筆が苦手な子が知らない3つのことを紹介しつつ、随筆を読む際に注目しておきたいポイントについてお伝えします。

今回の内容を理解できると随筆の問題も解きやすくなるので、ぜひ参考にしてみてください。

1、答えが本文中に書いてあることを知らない

国語が苦手な子は「私はこう感じる」「僕ならこう考える」というように、文章や問題を自分に置きかえて考えてしまうことが多いようです。

自分に置きかえない場合でも、「みんなこう思うでしょ!」というように、文章に書いてある内容を踏まえず、常識だと思い込んでいることに置きかえてしまうケースが多いですね。

特に随筆は、筆者の体験を「一人称」で記述する文章が多いため、自分に置きかえて考えてしまいやすいようです。そのため文章を正しく読みとることができず、問題の正答率も低くなってしまいます。

 

中学入試の国語の問題は、「筆者や登場人物がどのように感じ・考えたか」を確認するものがほとんどです。そしてこれは、文章中にしっかりと書かれています。

そのため大前提として、「国語 = “文章中に”どのように書いてあるかを理解して答えるもの」と理解することが大切です。

2、「筆者の体験」をもとに書かれていることを知らない

随筆は、筆者の体験をもとに、そこから得られた感想や考えをまとめたものです。

中学受験の出題としては、大きく次のふたつに分けられます。

物語文に近い随筆
身の回りで起こった出来事と、その感想をまとめた文章
例:清少納言『枕草子』

説明文に近い随筆
筆者の体験をもとに考えたことをまとめた文章
例:吉田兼好『徒然草』

 

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松尾吉久

松尾吉久

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進学塾MIC代表。駿台池袋校、駿台シンガポール、LEC、MICなどの進学塾で20年間最難関クラスを担当指導。高校受験・中学受験で、開成、灘、首都圏早慶附属校に80名以上の合格者を出した実績を持つ。