学習 連載 中学受験のツボ[理科編]

【小5理科/生物】意外と知らない「イチゴ」のひみつ ―― ひとつのことを調べてみよう(植物編)|中学受験のツボ[理科編]

専門家・プロ
2024年6月29日 伊丹龍義

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。
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国語算数社会

こんにちは、伊丹(いたみ)です。

私たちがよく食べるイチゴですが、実は、ほかの植物とは違った“すごいところ”がいっぱいあります。

今回は、イチゴの「仲間」「食べるところ「増え方」の3つを紹介しますが、この先を読み進めるまえに、これら3つについてお子さんが考える時間をもってみても良いですね。

「イチゴのすごさ」を見ていくなかで、ひとつのモノを徹底的に調べる楽しさと重要性もお伝えできればと思います。

イチゴは何科の植物?

問題

イチゴは何の仲間?

 

植物の分類のひとつに「~~科」という分け方があります。たとえば「アブラナ科」「ナス科」などが有名です。

では、イチゴは何の仲間かわかりますか?

 

正解は「バラ科」。

あの、バラの仲間です。「サクラ」「りんご」などもバラ科ですね。

 

ちなみに、私たちが食べているイチゴの正式な名前は「オランダイチゴ」。

もともとは南米などの暖かいところの植物でしたが、いまでは世界中の暖かい場所で育てられています。

日本には江戸時代後期にオランダから伝えられました。ただし、この当時は観賞用だったと言われています。

日本の気候にも合わなかったので、日本で育てられるようになったのは明治時代になってからのようです。

解答:バラ科

 

イチゴのどの部分を食べている?

問題

私たちが食べているのは、イチゴのどの部分?

 

イチゴのどこを食べているか聞くと、だいたいの子が「」と答えるでしょう。

実は、これは不正解。

イチゴには種のように見える「つぶつぶ」がありますが、実はあれがイチゴの実なのです。その「つぶつぶ」の実のなかに、種の部分が入っています。

 

一方、私たちが食べているのは「花托(かたく)」と呼ばれるところです。花のときにはめしべを支えていた部分ですね。

 

一般的な果物は真ん中に種があり、その周りに実がついています。「柿」などが分かりやすいでしょう。

これに比べて、イチゴを改めて見てみると、ほかの果物とは大きく形が違っていることに気づくのではないでしょうか。

解答例:花托が変化したもの(※)

※実のようでいて、実ではないもの、という意味で「偽果(ぎか)」ともいいます

 

ちなみに、イチゴと同じくバラ科のりんごも、私たちが食べている部分は「花托」です。

では、りんごの実はどこにあるのでしょうか?

これについては、ぜひ予想をしてから親子で調べてみてほしいと思います。

 

イチゴの増え方

問題

イチゴはどうやって増える?
(ふたつの方法を考えてみよう)

 

だいたいの植物は「」をつくって増えます。

もちろんイチゴも、おしべの花粉がめしべにつくことで種をつくり、それによって増えることができます。

 

しかしイチゴには、もうひとつ変わった増え方があります。

それが「茎を伸ばして増える」という方法です。

イチゴは、その茎を地面に這(は)うように伸ばしていき、そこから新しい個体をつくる力があるのです。

 

このように、オス・メスが関わり合わない増え方のことを「単性生殖」といいます。そのなかで、種以外から新しい個体をつくることを「栄養生殖」といいます。

栄養生殖で増える植物の代表例が、ジャガイモです。

買ってきたジャガイモを放っておくと、芽や根が出てきますよね。これがまさに栄養生殖です。

 

単性生殖をする植物は、親が持っていた力をそのまま子供に引き継げます。そのため、おいしいイチゴがひとつできたら、その子供はみんなおいしくなるという特徴があります。

そのためイチゴは、ほかの果物に比べると「安定しておいしくつくりやすい」と言われているんですね。

正解

方法1:種をつくる
方法2:茎を伸ばす

 

まとめ

「よく知っている」と思っているイチゴにも、ほかの植物とは違うところがいっぱいあります

私たちがいつも見ているモノにも、不思議なことがあふれているんですね。

 

イチゴに限らず、身近なモノを調べてみるといろいろな発見があるはずです。

まずはひとつ、お子さんと一緒に気になるモノを見つけてみましょう。それについて徹底的に調べてみることで、理科に対しても興味をもちやすくなりますよ。

※記事の内容は執筆時点のものです

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