学習 連載 中学受験のツボ[理科編]

【小6理科/化学】塩素ってどんな物質? ―― ひとつのことを調べてみよう(化学編)|中学受験のツボ[理科編]

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2024年7月31日 伊丹龍義

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。
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国語算数社会

こんにちは、伊丹(いたみ)です。

みなさんは、塩素がどのようなものかわかりますか?

プールの消毒」を思い浮かべた人もいるかもしれませんし、塩化ナトリウム(食塩)や、塩化水素(この水溶液が塩酸)を思い浮かべた人もいるかもしれません。

 

ここで、落ち着いて考えてみましょう。

プールの塩素は鼻をつくような刺激臭がありますが、塩化ナトリウム(食塩)からはそのようなにおいがありません

こうして見てみると、共通しているところがあまりないように思えます。

 

今回は「元素」という中学レベルの難しい話も入りますが、塩素についての本質的な話をします。

「ひとつのことを徹底的に調べる」ことの大切さと、その楽しさも知ってもらえたら嬉しいです。

塩素とは?

問題

塩素ってどんな物質?

 

塩素は「元素」のひとつです。

すべての物質は「原子」という細かい粒でできています。この原子は約100種類くらいあり、そのなかのひとつが塩素なのです。

ほかの原子の種類としては酸素や鉄などがあり、このような原子の種類を「元素」といいます。

ちなみに、元素を規則正しく並べたものが「元素周期表」といわれるものです。

左上の水素から始まっていて、元素記号と言われるいろいろな記号が並んでいる表を見たことがある人も多いでしょう。

 

塩素という言葉が指すものは、もうひとつあります。

それは、塩素の原子がふたつくっついたもの、つまり普通の環境では気体として存在する「物質としての塩素」です。

次のような特徴を持つのは、気体の「物質としての塩素」なんですね。

  • 刺激臭がある
  • (実は)黄緑色をしている
  • 脱色作用がある

 

このように塩素とは、原子の種類でもあり、物質名(主に気体で存在する)でもあるのです。

解答例

  • 子の種類の名前
  • 塩素の原子がくっついてできた気体

 

塩素の特徴

問題

塩素の特徴は?

 

塩素には「原子としての塩素」の特徴と、「物質としての塩素」の特徴があります。

まず、物質としての特徴は以下のとおりです。

  • 刺激臭がある
  • 黄緑色をしている
  • 脱色作用がある

 

原子としての塩素に関しては、「モノと結びつこうとする力が強い」という特徴が挙げられます。

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伊丹龍義

伊丹龍義

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SRP教育研究所 所長。自身の塾で中学・高校受験、中高一貫校サポートを担当。教育格差解消と学習の効率化のため廉価に、そして自分のペースで見られ、電子辞書代わりにも使える映像授業に積極的に参加。学びエイド鉄人講師・家庭教師のトライ「TryIT中学理科」、同トライのオンライン集団ライブ授業(小学算数・中学数学・中学理科)担当。「観てわかる中1理科」(小学館)映像担当、その他、学習塾・参考書の映像授業担当多数。個人として「たこやきまるめがね」名義でYouTubeで中学受験算数・理科の映像授業準備中。プログラミング・ゲーム・パズルを教育現場に広める活動中。クイズ番組等の問題作成・監修多数。