学習 連載 中学受験のツボ[社会編]

【小5社会/学習法】歴史に興味を持つきっかけづくりに最適! 親子で「史跡めぐり」をしてみよう|中学受験のツボ[社会編]

専門家・プロ
2024年8月18日 井上佳之

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
- 社会以外の3教科はこちら -

国語算数理科

こんにちは、井上です。

中学受験社会のカリキュラムでは、4年生と、5年生の前期で地理分野の学習を終え、早ければ5年生の夏期講習後半から歴史分野の学習がはじまる塾もあります。

子供自身が歴史に興味を持つきっかけがあると、勉強のモチベーションは上がります

歴史な好きな子は、家族の影響や、歴史漫画・歴史ゲームに夢中な子が多いようですが、今回は歴史に興味をもつきっかけとしてもおすすめな「史跡めぐり」について紹介します。

史跡めぐり
観光地などにある歴史的な建物や構造物を順に見て回ること

史跡めぐりの効果

史跡めぐりをすると、次のような効果が期待できます。

実際に訪れた場所や、その場所が持つ歴史的な意味は、テキストで学んだことよりも強く印象に残る

・歴史的な意味を意識するようになると、当たり前に感じていた土地も“特別な場所”として目に映るようになる

・塾のテキストに登場する場所や事件にも、興味・関心を持てるようになる

・普段の会話のなかにも、歴史的な事実などが話題として登場するようになる

 

ちなみに、私が授業をしている塾では「チームで史跡めぐりをしてポイントを競い合う」というお出かけ企画があり、先日も実施して大好評でした。

企画の目的は「歴史に興味を持つきっかけづくり」ですが、企画のゲーム性に魅かれて参加した子も多かったようです。

実施後のアンケートでは「楽しかった」という感想が多く、「歴史への興味付けになった」という保護者の声も多く見られました。

史跡めぐりのポイント

親子で史跡めぐりをする前に知っておきたいことを紹介します。

史跡を選ぶときのコツ

  • 居住地の近くばかりを選ぶ必要はないが、飛びぬけて遠いところは避ける
  • 電車やバスなどの交通機関の駅やバス停から遠いところは避ける
  • 可能な限り、史跡の時代がバラバラになるようにバランスよく、多めに選ぶ

 

史跡を選ぶときは、複数のWebサイトを参考にするのも便利です。

お子さんと一緒に「都内史跡」「県内史跡」などのワードで検索すると参考になる複数のサイトがヒットするはずです。そのなかから10か所ほど選んでリストアップし、プリントアウトしてみましょう。

ポイントを設定する

史跡めぐりをより楽しむために、ゲーム性を持たせるのもおすすめです。

具体的には、いくつかのポイントを付与し、ポイントに応じて「ごほうび」を用意してあげましょう。

ポイント付与方法(例)

  • 目的地に到着して写真を撮ったら1ポイント
  • 同じ時代の史跡が3か所そろったら1ポイント
  • 違う時代の史跡が3か所そろったら1ポイント
  • あらかじめ用意しておいた「史跡にまつわるクイズ」に正解すると1ポイント

 

ルールをつくる

ゲーム性をさらに持たせるために、ポイントを付与する以外にもいくつかのルールをつくり、そのルールブックも事前に作成しておくと良いですね。

参考までに、おすすめのルールをお伝えします。

“史跡めぐりゲーム”のルール(例)

・ゴール地点で制限時間に5分遅れるたびに、1ポイントを減点する(スタート地点、ゴール地点、制限時間は厳格に決める)

・移動には公共交通機関を利用する(交通系ICカードが必須)

・どの史跡を選び、どの順序でまわるか、どの交通機関を利用するか、などは子供が決める(制限時間が4時間の場合は5か所くらいが最適)

・原則として、史跡めぐりの最中はインターネットの使用は禁止する(あらかじめ用意した紙資料や、タブレットで見られるようにしたデータ、現地の案内板のみ使用可能)

・例外として2回までは、引率者に対してインターネット(スマホ)検索を依頼できる。3回以上の利用は、1回につき1ポイント減点

※そのほかの安全・マナーに関するルールは親子で話し合って決めましょう

 

自分で計画を立て、公共交通機関を使って行動すると、そのこと自体に楽しさを覚える子も多いはずです。

ルールやポイントを設定すると楽しみ方は無限に広がります。

歴史に興味を持つきっかけづくりとして、史跡めぐりに挑戦してみてくださいね。

それではまた。

※記事の内容は執筆時点のものです

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