【小6国語/文法】知っておくと役に立つ文法・表現技法|中学受験のツボ[国語編]
こんにちは、松尾です。
今回は6年生に向けて、知っておくと役に立つ文法と表現技法を紹介します。
文法を学ぶ意味
国語の文法は覚えることが多く、しっかりと理解するにはかなりの時間を割く必要があります。しかし、文法を出題する学校は限定的です。
保護者の方からも「文法はどこまで勉強する必要がありますか?」という質問をよく受けますが、私は基本的には「受験予定の学校で文法の出題がなければ、塾の授業以上の学習は必要ない」と答えています。
そのうえで、知っておくと、文章の理解力や、問題への対応力の強化につながる文法があることもお伝えしています。
それが「係り受け」です。
係り受けとは、一般的には次のふたつを指します。
- 主語・述語の関係
- 修飾・被修飾の関係
係り受けを理解すると、文章理解力と対応力を強化できる
中学入試の国語の文章は一文が非常に長く、主語と述語の関係がわかりにくいので理解が難しいものが多いんですね。
文がわかりにくいときは、まずは「主語・述語の関係」に注目するのがおすすめです。
具体的には、次の3つの「主語・述語の関係」に注目して文を見直すと内容を理解しやすくなります。
- 何が―どうする
- 何が―どんなだ
- 何が―何だ
また「修飾・被修飾の関係」が理解できると、説明している言葉と説明されている言葉が明確になるため、選択肢問題の選択肢を絞るときに役立ちます。
記述問題でうまく字数内にまとめられないときに、どこを削れば良いか、何を加えれば良いかも判断できるようになるので、字数の調整もラクになりますよ。
表現技法を学ぶ意味
文法と同じく、詩・短歌・俳句も出題する学校が少ないため、「どこまで時間を割いて勉強するべきか?」という相談をよく受けます。
こちらも受験校で出題されていなければ、塾の授業以上の学習は不要ですが、説明文や物語の読解に役立つ知識があるのもたしかです。
それが「表現技法」です。
表現技法は、筆者がなんらかの意図をもって強調したい部分に使用するため、問題を解くヒントになることが多いんですね。
表現技法のなかでも、特に出題頻度が高いのが「擬人法」と「対句」です。
擬人法
擬人法は、“人間ではないもの”を人間の動作や様子に例えて表現する方法です。
その物事への距離感を縮め、親しみや共感を持たせる働きがあります。
そのため擬人法を用いた部分の記述では、「~~のため親しみを持った」「~~に共感する気持ち」といったことが答えの結論となる問題がよく出題されます。
対句
対句は、次の例文のように、同じような表現形式で語句を並べることで対称・強調を表現する技法です。
おじいさんは、山へ、芝刈りに行き、
おばあさんは、川へ、洗濯に行った。
対句は、空欄を補充する問題や、本文から語句を抜き出す問題に使用されることが多いため、文章が対句になっているとわかると答えを見つけやすくなることもあります。
ちなみに、近年出題が増えている「複数の文章を読んで答える記述問題」を解くときは、共通点をとらえて一般化できると非常に有利です。
“共通点をとらえて一般化”とは、先ほどの例でいうと次のような作業を指します。
「おじいさんは」と「おばあさんは」の共通点……人
「山へ」と「川へ」の共通点……場所
「芝刈りに行き」と「洗濯に行った」の共通点……行動
表現技法の働きと意味を理解すると、問題への対応力を強化できます。
表現技法だけに特別に時間を割く必要はないですが、単元学習のときに、今回紹介したことを意識して学習してみると良いですね。
※記事の内容は執筆時点のものです
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