中学受験ノウハウ 連載 親子のノリノリ試行錯誤で、子供は伸びる

受験前日、受験が終わっていても、これだけは伝えたいこと―― 親子のノリノリ試行錯誤で、子供は伸びる

専門家・プロ
2025年1月31日 菊池洋匡

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自ら伸びる力を育てる学習塾「伸学会」代表の菊池洋匡先生がおくる連載記事。「親子で楽しく試行錯誤することで、子供が伸びる」ということを、中学受験を目指す保護者さんにお伝えします。

こんにちは。中学受験専門塾 伸学会代表の菊池です

いよいよ明日から東京・神奈川の中学受験がスタートします。

多くの受験生親子が緊張しながら、そして少しワクワク・ソワソワしながら今日を過ごしていることと思います。

そんな受験生親子にメッセージを伝えたいと思います。

私の経営する伸学会の校舎は全て東京にあるので、東京に合わせたタイミングでのメッセージ配信になっています。

他の地域に住んでいてすでに受験が終わっていたらすみません。

でも、すでに受験が終わっていたとしても、読んでおいていただきたいメッセージです。

伝えたいことを全部書こうとするとものすごい量になってしまいます。

前日でお忙しいでしょうから、ここでは短く1つだけお伝えします。

逆にソワソワして何も手につかないから何か記事を読みたいとか動画を見たいとかでしたら、このあたりをご覧になってください。

【中学受験ナビ記事】中学受験 合格の秘訣 2/1直前最後のメッセージ(2024)

【中学受験ナビ記事】これから受験を迎える親子に緊急メッセージ(2023)

【中学受験ナビ記事】不合格で落ち込んだ気持ちの立て直し方(2023)

【動画】受験を迎えた親御さんへ伝えたい3つのこと

受験前日、受験が終わっていても、これだけは伝えたいこと

今回お伝えするシンプルなメッセージは

「ここまでたどり着けたなら、中学受験はすでに成功している」

ということです。

合否の結果は関係無いんですね。

受験本番に至るまでの日々において、その場その場で最大限の努力をすることにこそ、中学受験の意義があります。

というのも、最近の教育経済学の研究によって、受験の合否は、そして進学先は、子どもの人生の成功とか幸福とかとはほとんど関係が無いということがわかってきているからです。

どこに進学するかは関係ないなら、中学受験をさせる意味なんてないのか?

そう考える方もいるかもしれません。

でも、そうではありません。

 

先日最後の授業のときに、6年生の子たちに「受験勉強を始めてからどれくらいの時間勉強してきた?」と聞いてみました。

伸学会では学習記録を日々書かせ、累計勉強時間を記録させているんですが、4年生からずっと記録を書き続けてきた子たちが3500時間くらいいってると答えました。

子どもによってもっと多い子も少ない子もいますが、そんなバラつきは誤差の範囲です。

10歳そこそこの小学生が、これだけの努力を積み重ねてきたことは、決して普通な事・当たり前にできることではありません。

学校だってあるのに、学校以外の勉強時間だけでこんなにも頑張ってきたんですね。

自分が仕事から帰ってからの時間を使って、3年間この努力をしようと思ったら、とても大変なことが想像できるのではないでしょうか。

どこの学校に進学するかでは人生はほとんど変わらないのかもしれませんが、3500時間も努力をしたら絶対に人生が変わります。

 

入試は勝負の世界です。

点数で合否が分けられます。

でもそこでの優劣は、3500時間の子と3400時間の子と3600時間の子のわずかな差に順位をつけているだけのことなんですね。

(※話をシンプルにするために良いやり方をしてるかどうかいった差はあえて無視しています)

その他の子とのわずかな差による順位よりも、中学受験をしなかった場合とした場合でどれくらい我が子の勉強時間には差があったかに注目してください。

中学受験をすると決めたことで、こんなにも努力することができた、成長することができた、その価値に意識を向けてください。

「我が家の中学受験はすでに成功している」と気づいてください。

そうすれば、きっと余計な焦りや不安や緊張を手放せるのではないでしょうか。

 

そして、お子さんの努力も成長も、親御さんのサポートがあればこそできたことです。

小学生の子どもはまだ心身ともに未熟ですから、親御さんのサポート抜きには中学受験完走という偉業を成し遂げられなかったでしょう。

ここまでのサポートお疲れさまでした。

ありがとうございました。

お子さんと一緒に頑張ってきたご自身も褒めてあげてください。

明日からの本番で、お子さんは最後にもう一伸びしてくれることでしょう。

お子さんの試合や発表会を見守るような気持ちで、晴れ舞台を楽しんできてくださいね。

それでは。

 

※記事の内容は執筆時点のものです

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