「お調子者タイプ(感情的キャラ)」の子の失敗&成功エピソード|本物の力を育てる「合格する子どもの伸ばし方」
お調子者タイプ(感情的キャラ)の失敗エピソード
うまくいかずに結果として塾に通えなくなってしまった例があります。
その子は賢さを感じる一方、つい余計なことを言ってしまうタイプでした。春期講習の算数の授業中、よくない態度や姿勢を注意されたときに「(先生が)無視すればいいじゃん」と言い放った大物でした。
そういう問題ではなく、君にとってもよくないし、まわりにとっても迷惑なことだと注意し、家庭にもそのいきさつをメールしました。
別の授業でも「赤ペン以外持ってはいけない」というときに黒ペンを持っていました。注意されると、「は?」と言い返してきたそうです。指摘されると、つい感情的になってしまうのでしょう。
私が「読み方も大事だから漢字の読み仮名まで書こう」と話したときに、「いちいちわかっている読み仮名を書かせなくてもいいじゃないか」とつぶやいたので注意。似たようなことが2度続いたので自宅に連絡し、このままでは辞めてもらうこともあるということを伝えました。
すると、おとうさんがすぐに塾に駆けつけ、「なんたることだ」と詰め寄ってこられました。あとでわかったことですが、授業中の態度のことなどご存じなく、すべておかあさんの心のなかに留めていたそうです。
感情的キャラの子は、「このレベルを超えたら厳しく注意させてもらいます」ということを保護者の方と連携して共有しておかないと「大切な子どもを傷つけられた」「一方的に判断されている」と思われるのだと痛感しました。
大切なわが子の性格や性質については、両親や関わる大人の間で共有しておくことが、子どもが伸びるきっかけになるのではないかと思います。
お調子者タイプ(感情的キャラ)の成功エピソード
感情の起伏が激しく、扱いづらいタイプの子がいました。彼は、ノリノリで授業を受けることもあれば、イライラしているときには、まわりに八つ当たりする。そして、まわりからの注意を、素直に受け入れられずに反発することがありました。
こんなとき、親が子どもをかばってしまうことがあるのですが、彼の親御さんは学校でも言われていたのか、慣れていました。
「なかなか感情を抑えることができずにすみません。ご迷惑をおかけします」と言っていました。このタイプは、親が甘やかさずに注意するほうが伸びます。
とくに、指摘をされると過度に反応して、相手が大人でも言い返す子もいます。「だって」と反発する子の場合は、放っておくとひどくなります。注意してもすぐには直らないため、根気強く伝えたほうがいいでしょう。
「『だって』じゃないぞ!」と一度話を区切ります。そして、「君は○○というつもりだろうけど、××だからよくないでしょう」と、君の言いたいことはわかるけれど、こういう理由で直さなければならないよ、ということを繰り返し伝える必要があるのです。
ずっと同じように注意していけば、だんだんおさまっていきます。
彼は、偏差値60以上の難関校である海城中学校に合格しましたが、最終的には5年生まではまったくできなかったような、資料を読み取って200字以上の記述を書くという問題にも対応できるようになっていました。
子どものタイプは、次のページからチェックできます。
イラスト hashigo(silas consulting)
※記事の内容は執筆時点のものです
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