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【小6理科/電気】電気回路を理解するための3つの約束|中学受験のツボ[理科編]

専門家・プロ
2022年8月05日 山崎翔平

保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。 理科編伊丹龍義先生山崎翔平先生ヤジマ先生が担当します。
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理科講師兼学習アドバイザーの山崎です。中学受験生のサポートをしていると、多くの子が電気分野で苦戦していると感じます。その原因は、何でもかんでも暗記で乗り越えようとしているからなんです。

もちろん知識が必要な分野で覚えることもあるのですが、暗記を最低限で済ませることで知識の整理ができて、応用問題にも対応できるようになります。

今回は電気分野で覚えて欲しい「約束」に絞ってまとめたいと思います。ここだけはお子さんが覚えているか確認してあげてください。覚えかたも紹介しますので暗記が苦手でも大丈夫です。

まずは、3つの「約束」をおさえておきましょう。

約束1:電圧と電流、抵抗の関係

電気回路に関しては、次のことを必ず覚えておきましょう。理解の助けになります。

以下は、電気回路の学習で必ず登場する式です。

電圧[V]=電流[A]×抵抗[Ω]
電流[A]=電圧[V]÷抵抗[Ω]
抵抗[Ω]=電圧[V]÷電流[A]

つぎに、この式にどんな意味があるのかを、まとめていきます。

乾電池の数やつなぎ方を変えない限り、電圧は変わりません。電圧が変わらないときは、電流と抵抗が反比例します。反比例とは「抵抗が2倍になると、電流の大きさは半分になる」ということです。

ここを押さえておくと、豆電球の直列つなぎが理解できるようになります。

「抵抗とは、電流を流しにくくするものなので、抵抗が大きいと電流が小さくなる、つまり“反比例”する」

この点が理解できていれば、式を暗記しなくても大丈夫です。どちらの方法で覚えるかは、子どもに合わせて選ぶと良いと思います。

約束2:電流と電圧、抵抗のイメージは、川の流れのように

電気分野は、ほとんどの受験生が同じように苦戦しています。理由はいくつかありますが、電気という「目に見えないもの」が理解しづらい子が多いと感じます。

そこで、目に見えない電気をイメージしやすくしてみます。

今回は、電気回路を高低差のある川に見立てます。

下の図のように、「電圧」は「川の高さ」、「電流」は「水の流れ」、「抵抗」は「川にある岩」にたとえることにします。

約束3:抵抗の大きさは長さに比例し、太さに反比例する

抵抗は、長くなるにつれて大きくなり、太くなる(断面積が大きくなる)ほど小さくなります。

抵抗は高低差のある川でたとえると「川にある岩」でしたね。

それでは、川の水になりきってみましょう。

流れが進みにくいと感じる場合は、抵抗が大きいということになります。入口が広い道と狭い道は、どっちが進みにくいでしょうか。





入口が狭い方が、進みにくいですよね。つまり断面積は小さい方が、抵抗は大きい。逆にいえば、入口が広い方が進みやすいということです。つまり、断面積が大きい方が抵抗は小さい、ということになります。

次に長い距離に「岩」がある場合と、短い距離にだけ「岩」があって、そのあとは何もない場合では、どちらが進みにくいでしょうか。





障害物である「岩」が長い距離だけある、つまり抵抗の長さが長いほど、進みにくいので、抵抗は大きいということになります。

電気回路を理解する方法まとめ

電気分野の苦手を克服するには、3つの約束を理解するのがポイントです。

約束1:電圧と電流、抵抗の関係
約束2:電流と電圧、抵抗のイメージは、川の流れのように
約束3:抵抗の大きさは長さに比例し、太さに反比例する

これらの約束を、丸暗記しないでしっかり理解できていれば、より高度な問題にも対応できるようになります。

※記事の内容は執筆時点のものです

山崎翔平
この記事の著者
山崎翔平 専門家・プロ

SRP教育研究所 学習アドバイザー。首都圏および九州の学習塾などで理科の指導をする傍ら、学習アドバイザーとして、学習方法や学習習慣づけの指導も行っている。高校受験、中高一貫校、大学受験、医学部受験も担当とし、小学校範囲にとどまらない、小中高一貫指導を得意とする。「なぜ」を大切にし、体系的に指導することは前提としている。「楽しくなきゃ勉強ではない、続けることが大事だ」というのがモットー。