学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小6算数/平面図形】問題を解くヒントは「図形を描く順番」にあり|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2022年8月24日 杉本啓太

0
保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。 算数編 杉本啓太先生有賀隆夫先生が担当します。
- 算数以外の3教科はこちら -

国語理科社会

こんにちは、杉本です。今回のテーマは、「図形を描く順番」です。

平面図形というと、完成された図を与えられて「……の面積を求めなさい」「……の角度を求めなさい」というイメージが強いかもしれません。

ただ、問題によってはその図形が描かれる順番が説明されていたり、その順番が問題を解く上でのヒントとなる場合が多くあります。そのような問題について、例題を使いながら具体的な考え方をお話しします。

1.図形には、描く順番が存在する

平面図形の問題には、「以下の図形は正方形の中に正三角形をかいたものです……」といった問題文がついているものが多くあります。

図形を描く順番は、このようなリード文の中に書かれていることがほとんどです。

たとえば、以下の例題1のような問題ですね。

問題文に書かれている「図形を描く順番」は、そのまま長さや角度を求める順番となっていることがあります。

例題1であれば

① AEとBDを線で結び、交わった点(以降、「交点」と表現)をGとする
⇒Gの位置(AG:GEやBG:GD)がわかる

② FGを延長してADとの交点を点Hとする
⇒①で求めたGの位置をヒントに、Hの位置(AH:HD)を出す

といった具合ですね。

このように、最終的な図形だけでなく、図形を描く順番も意識することで、長さや角度を求めていくヒントにすることができます。

2.問題文の説明の読み替えが必要なものは注意!

次に、問題文に書いてある記述が図形を描く順番と結びつきにくいケースについて考えてみましょう。以下の例題2を見てください。

続きは会員の方のみご覧いただけます

0
杉本啓太

杉本啓太

  • 専門家・プロ
  • この記事の著者

株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。