学習 連載 中学受験のツボ[社会編]

【小5社会/地理】各地方区分同士の比較 ―― 親子で地方別の人口ランキングを予想してみよう|中学受験のツボ[社会編]

専門家・プロ
2022年9月17日 池田良輔

保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。 社会編 吉崎正明先生池田良輔先生茂山起龍先生が担当します。
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国語算数理科

前回の記事「地方区分別に特徴をとらえる」では、日本の各地方の特徴を見ていきました。しかし、それでもお子さんは「あれ……、どの地方の特徴だったっけ……」と混乱しがちです。

今回はさらに一歩進めて、「各地方区分同士の比較」についてお話しします。お子さんへのアドバイスに役立ててください。

地方区分別の人口ランキングを考える

都道府県別の人口や面積のランキングは、テレビで目にすることがあるでしょう。クイズ番組で取り上げられたら、親子で話し合うこともできますよね。ただ、地方区分別のランキングは、ほとんど目にする機会がないと思います。当然、家庭で会話のネタにもなりにくいので、子供たちもイメージが湧きにくいのだと思います。

でも、ここが各地方の特徴を考える際の土台なのです。

ここでは、家庭でお子さんと一緒に、地方区分別の人口ランキングを予想する勉強法をお伝えします。親子で根拠もふくめて予想し合うと、丸暗記に頼らずに知識が身につく効果を期待できます。

人口が多い地方はどこ? まずは予想から

今回は地方を次の7つに分けて考えます。

① 北海道
② 東北
③ 関東
④ 中部
⑤ 近畿
⑥ 中国・四国
⑦ 九州・沖縄

ここで問題です。

この7地方を人口が多い順に並べてみてください。

さて…、どのようにしますか?

いきなり答えを出したくなるかもしれませんが、そうするのではなく、まずは少しでも良いので予想を立ててみましょう。

●日本の首都である東京都があるから、関東が1位かな?
●2位は県の数が9個と多いから中国・四国かな?
●いや中部も9個だから中部も可能性があるかも?
●大阪府や京都府のある近畿も人口が多い気がする。中国・四国と2位、3位争いかな?
●プロ野球チーム「ソフトバンク」の本拠地、福岡も人口多いって聞く。 ということは3位?
●人口が一番少ないのは…?

このような感じで、予想とその予想の根拠をいくつか出せるのが理想的です。

予想を立てたうえで、資料集やインターネットなどで正解を確認しにいきましょう。

このときに面積も一緒に確認できるとよいです。

    人口 (参考:面積)
1位 関東 4365.1万人(34.6%) 3万2424㎢
2位 近畿 2230.9万人(17.6%) 3万3116㎢
3位 中部 2114.3万人(16.7%) 6万6798㎢
4位 九州・沖縄 1424.3万人(11.2%) 4万4453㎢
5位 中国・四国 1094.7万人(8.6 %) 5万0722㎢
6位 東北 860.8万人(6.8 %) 6万6889㎢
7位 北海道 522.4万人(4.1 %) 8万3424㎢

日本の総人口は12614.6万人として計算
(『令和2年国勢調査 人口等基本集計結果」総務省統計局』より)

人口が一番多い地方は

関東地方には、総人口の3分の1が集まっているので、圧倒的な1位です。

面積が最も小さいことも合わせて考えると、人口密度の高さでも1位となることがわかります。

注目の2位争いは、近畿と中部が接戦ですが、近畿の勝利。中部が3位です。

ただし、面積を見ると、近畿は中部の半分しかないので、人口密度は近畿の圧勝です。

このあたりは、さすが昔の首都があったところ、と言えるでしょう。

ちなみに、東京都を中心とした首都圏、大阪府を中心とした関西圏、3位の中部にある愛知県を中心とした中京圏をまとめて「三大都市圏」と呼びます。

1位から3位の結果は、これら三大都市圏への人口の集中を示すものとも読み取れます。

人口が一番少ない地方は

人口がいちばん少ない地方は北海道です。

1個の都道府県として考えると、人口は多い方だとも思えます。面積にも注目してみましょう。実は北海道、地方区分で比較しても1位の広さなんです(ちなみに、四国の面積は18,800㎢です。北海道の大きさは、四国4個分以上ですね)。そうなると、人口密度の低さも1位ということになります。

北海道は、農家一戸当たりの耕地面積が最も多いというのもうなずけるデータです。また、大まかな計算でみると、3位の中部と4位の九州・沖縄が、5位の中国・四国と6位の東北が、それぞれ似たような人口密度となります。

まとめ

このように見てくると、「都市と地方」というような対比のイメージのなかで、各地方の特徴が見えてきます。さらに、各地方の中でも、中心都市とそうでない地域を比べると、各地方別の学習がより印象深くなります。

これらの地方のイメージをしっかりと持ったうえで、地理の頻出内容である、各地方の特徴をおさえていきましょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

池田良輔
この記事の著者
池田良輔 専門家・プロ

SRP教育研究所 文系主任。既存の学習塾への疑問からSRP教育研究所の立ち上げに参画、文系代表を務める。教育哲学・教育社会学・教育史学等の複合領域が専門基盤。ある思想家の「消費者マインドの助長や蔓延が教育を危機に向かわせている」という主張に共感し、「学びの活性化」を授業の最重要目的として、チャレンジを続ける。長野県の喬木村出身で、「関東地区喬木村ふるさと会」幹事でもあり、東京の自治体や私学のお子さんの、自然体験を通じた豊かな学びの機会創出を画策中。