学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小4算数/倍数】最小公倍数の倍数は、公倍数|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2022年12月16日 有賀隆夫

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。 算数編 杉本啓太先生有賀隆夫先生が担当します。
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国語理科社会

髭之教育会代表の、有賀です。

公倍数は、分数の計算をするうえで必須なもの。それだけではなく、算数の単元のなかでも難解な問題である「数」の基本ともいえるものです。

倍数や公倍数を単純作業として出すのではなく、「倍数」「公倍数」「最小公倍数」を正しく理解できると今後の学習がスムーズに進みます。お子さんが4年生のうちに、倍数をしっかりと使いこなせるように導いてあげましょう。

「倍数」の意味を理解しよう

そもそも倍数とは、どのようなものなのでしょうか。

算数では、倍数とは「ある整数を整数倍した(整数をかけた)整数」のことを指します。

たとえば、ある整数が3ならば、

3×1=3
3×2=6
3×3=9

となりますが、この369が「3の倍数」です。

 

子供に言葉のイメージをつけるときは、

「何倍って、算数だとどうすればいいんだっけ?」
「かければいいよ!」
「じゃあ倍数の“倍”って『なんとか倍』って考えるといいかもね」

といったやり取りも、(ちょっと乱暴ではありますが)良いと思います。子供たちは「約数」「倍数」という言葉に混乱することが多いので、まずは意味をしっかり覚えさせましょう。

最小公倍数は、最初は書いて探す

最小公倍数を出すときは「連除法」を使うのが一般的です。やり方さえ覚えてしまえば、あとは機械的に最小公倍数を出すことができます。

 

僕も連除法をもとに、最小公倍数・最大公約数を出す方法を子供たちに教えていますが、連除法を暗記させる前に伝えていることがあります。

それは

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有賀隆夫

有賀隆夫

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髭之教育会代表。東京の大手進学塾で17年間指導。その後校舎責任者を経て独立しプロ家庭教師として15年間、小学生国語・算数、中学生国語・数学、高校生現代文を教える。現在は家庭教師センター髭之教育会代表として、難関校から塾に通わない中学受験まで幅広く個人指導をしている。「せっかくだから考えよう」と「絶対にあきらめない」が指導理念。学習指導の枠を越えて子どものメンタルサポート、学習スケジュール、志望校選定まで子どもと保護者とともに中学受験の総合プロデュースをおこなっている。