学習 連載 中学受験のツボ[国語編]

【小6国語/論説文】論説文の問題で10点アップするために必要な3つのこと|中学受験のツボ[国語編]

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2023年9月18日 松尾吉久

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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算数理科社会

こんにちは、松尾です。

論説文は、ある事実に対する筆者の主張をまとめた文章です。

「科学・技術」「文化・芸術」「哲学・思想」など、小学生には馴染みが薄いテーマが多く、難しく感じてしまう子も多いでしょう。

中学入試で出題される文章に関しても難易度が高く、予備知識がないと読みこなせないものもあります。

そこで今回は、小6の子が論説文を理解し、問題をしっかりと解くために必要なポイントをお伝えします。

論説文の問題を解くうえで必要なこと

論説文の問題を解くときは、次の3つを意識しましょう。

  1. 「話題」と「結論」を理解する
  2. 「意見 → 具体例 → まとめ」の文章構造を理解する
  3. 記述問題は、本文中に書いてあることを素材としてまとめる

 

「話題」と「結論」を理解する

論説文は“ある事実”をもとに書かれているので、その「ある事実=話題」が何であるかを理解する必要があります。「話題」を理解することで、結論も見つけやすくなります。

そのため、まずは「話題」は何か「結論」は何か、を意識して論説文を読むようにしましょう。

 

結論とは、その文章で筆者が伝えようとしている意見のこと。

最初と最後の段落を確認し、繰り返し述べられている「話題」について、筆者がどのような意見を述べているかを探しましょう

 

私が授業をするときも、論説文の問題を解説するときは、「話題」は何か「結論」は何か、を確認するようにしています。

すると、最初は「話題」や「結論」を答えられない生徒も、1か月もすればそれぞれを答えられるようになります。

「意見 → 具体例 → まとめ」の文章構造を理解する

テーマが難しいこともあり、論説文は一見すると難しく感じますが、実は文章の構成自体はわかりやすいことが多いものです。

基本的には「意見 → 具体例 → まとめ」という構成となっているケースが多いですね。

この構造を意識して文章を読めるようになると、内容が理解しやすくなるだけでなく、答えを探す際に「どこを探せばいいか?」という絞り込みも楽になります。

論説文の問題のコツ

「意見」の部分にある傍線部の答え……「まとめ」の部分を探すと見つかることが多い

「まとめ」の部分にある傍線部の答え……「意見」の部分を探すと見つかることが多い

 

記述問題は、本文中に書いてあることを素材としてまとめる

中学入試の国語でしっかりと得点するには、記述問題で加点を狙うことも欠かせません。しかし私の経験上、記述問題が苦手な子ほど、本文中から“ヒント”を探そうとせず、何を書けば良いかもわからず、記述にまったく手がつかない……ということが多いんですね。

とはいえ、論説文の記述問題は「本文中に書かれている素材」をもとにすれば答えられることがほとんど。本文中の素材を見つけることができれば、部分点ももらえるようになります。

そのため、まずは本文中の“ヒント”となる部分を探すことを意識しましょう。

 

本文中の記述の素材を探し、まとめる練習としては「論説文の要旨をまとめる」ことがおすすめです。

要旨のまとめとは、本文の最初と最後の段落から「話題」を見つけ出し、本文の最後に書いてあることが多い「結論」をまとめる作業のこと。

はじめは正誤を気にせず、最初と最後の段落をまとめるぐらいでも十分です。まずは、本文の文章をまとめることを意識したいですね。

要旨のまとめ方については、以下の記事を参考にしてみてください。

※記事の内容は執筆時点のものです

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松尾吉久

松尾吉久

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  • この記事の著者

進学塾MIC代表。駿台池袋校、駿台シンガポール、LEC、MICなどの進学塾で20年間最難関クラスを担当指導。高校受験・中学受験で、開成、灘、首都圏早慶附属校に80名以上の合格者を出した実績を持つ。