学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小5算数/平面図形】半径のわからない円やおうぎ形の面積の求め方|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2023年10月25日 杉本啓太

0
保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
- 算数以外の3教科はこちら -

国語理科社会

こんにちは。
株式会社ORA-Trio杉本です。

今回のテーマは「半径のわからない円やおうぎ形の面積」です。

ある数を2回かけた数はわかるが、元の数は(小学校で習う範囲では)出せない、といった条件の問題ですね。

 

このような問題は、中学生以上であれば「平方根」といった考えを使えば解くことができます。「√(ルート)」の記号を使った数の表し方ですね。

でも「√」を使った表現は、中学受験では範囲外です。そのため、少し工夫が必要です。

今回は、このような数の問題を解くときの考え方とコツを解説します。

「半径のわからない円」の面積の求め方(式を使う方法)

まずは、「半径のわからない円の面積」の問題について、式を使った解法を解説します。

 

以下の例題を見てください。

例題1
下の図は、中心角90°のおうぎ形のなかに、1辺の長さが4cmの正方形を描いたものです。斜線部の面積は何㎠ですか。

 

この問題を解くとき、お子さんはどのような方針で考えるでしょうか?

斜線部の面積を求めるために、「おうぎ形の面積から正方形の面積を引こう」と考える子は多いと思います。たしかに、正方形の面積は一辺の長さが4cmとわかっているので、求めることができますね。

 

問題は、おうぎ形の面積です。

おうぎ形の面積を出すには「円の半径×円の半径×3.14× \(\frac{1}{4}\) 」としたいですね。ところが、円の半径が問題文に書かれていないのです。

このようなときは、「円の半径と同じ長さが、どこかにないかな?」と考えてみましょう。

 

円の中心と円周上の点を結んだ長さは、すべて同じ長さです。すると今回は、OA、OBだけでなくODも円の半径であると気づくことができます。

また、ODは正方形の対角線の長さでもあります。

 

正方形の面積は、「対角線×対角線÷2」でも求めることができるのでした。

そのため、
対角線×対角線÷2=16から、
対角線×対角線=32

であることがわかります。

つまり、「円の半径×円の半径」も32ということですね。

 

今回、円の面積を「半径×半径×3.14× \(\frac{1}{4}\) 」で求めようとしていますね。ということは、半径はわからなくても、「半径×半径」がわかれば、面積を求めることができます

 

解説は以下のとおりです。

1、正方形OCDEの面積は、4×4=16㎠

2、ODは正方形の対角線であるため、OD×OD÷2=16

したがって、OD×OD=32

3、ODは円の半径でもあるので、おうぎ形の面積「OD×OD×3.14× \(\frac{1}{4}\) 」で求めることができる

よっておうぎ形の面積は、
32×3.14× \(\frac{1}{4}\) =25.12㎠

4、斜線部の面積は、25.12-16=9.12㎠

 

まずは「半径がわからなくても、円やおうぎ形の面積を求めることができる場合がある」というイメージをしっかり持っておきましょう。

続きは会員の方のみご覧いただけます

0
杉本啓太

杉本啓太

  • 専門家・プロ
  • この記事の著者

株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。