学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小4算数/植木算】植木が出てこない植木算|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2023年10月20日 有賀隆夫

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

髭之教育会代表の有賀です。

4年生のはじめに学習する植木算

まだ受験算数に慣れていない時期なので、「言われたことをそのまま真似する」だけになってしまいがちです。

植木が出てくると、「1引けばいいんでしょ!」と条件反射で答えてしまいます。ですが、実際の入試問題で植木が出てくることはめったにありません。ほかの事柄に植木算の考え方を利用した問題が出題されます。

 

そこで、今回は「植木が出てこない植木算」について説明します。

さまざまな場面で植木算の考え方は利用されるので、ぜひ確認してみてください。

並んでいるものと間の関係を理解しよう

そもそも植木算で理解すべき内容とは、どのようなものでしょうか?

学習するうえで、子供に印象づける内容は、単に「1を足したり引いたりする」ということではありません。

植木を扱う植木算を学ぶときに、「植木の植えられ方をパターン化して、間との差を覚えさせる」という方法があります。解答を導き出すだけなら、効果的な方法ですね。

 

ここで注意すべきは、「覚える」ではなく「理解する」ことです。

パターンに対しての丸暗記では、応用が効きません。単純な丸暗記をした子供は、植木を扱った問題しか解けません。

植木という目に見えてイメージしやすい事柄で、「並んでいるもの(事柄)と間の関係を理解する」ことを目的にしましょう。すると、応用の効く学力となります。

テープを何枚もつなげていく

【問題】
1本8cmのテープをのりしろ2cmで、10本つなぎました。全体の長さは何cmになりますか。

 

この問題は、図が描かれた状態で出題されていることが多いですね。

解き方としては、等差数列を利用して解く方法もあります。もちろん植木算で解いても、等差数列で解いても、どちらも正解です。

今回は植木算を利用して、図もなしで考えてみましょう。

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有賀隆夫

有賀隆夫

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髭之教育会代表。東京の大手進学塾で17年間指導。その後校舎責任者を経て独立しプロ家庭教師として15年間、小学生国語・算数、中学生国語・数学、高校生現代文を教える。現在は家庭教師センター髭之教育会代表として、難関校から塾に通わない中学受験まで幅広く個人指導をしている。「せっかくだから考えよう」と「絶対にあきらめない」が指導理念。学習指導の枠を越えて子どものメンタルサポート、学習スケジュール、志望校選定まで子どもと保護者とともに中学受験の総合プロデュースをおこなっている。