学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小5算数/規則性・場合の数】「前の問題の答え」を活用する問題のコツ|中学受験のツボ[算数編]

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2023年11月28日 杉本啓太

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

こんにちは。
株式会社ORA-Trio杉本です。

今回のテーマは「場合の数・数列」です。

「階段の上り方」を求める問題について解説します。

なぜそのような規則性が現れるのか? も理解しよう

「階段の上り方」を求めるような問題は、一見すると、場合の数の問題のように見えますが、規則性の要素も含まれています。そして、「前の結果を利用する」という解法が有効となることが多くあります。

たとえば、「10段の階段の上り方」を考えるときに「9段以下の階段の上り方」を利用して求めていく、といったイメージですね。

 

この「前の結果を利用する」という規則について、「一つひとつ調べながら書いているうちに規則性を見つけることができ、解くことができた」ということは多くあります。

そのように、実際に試しながら規則性にたどり着くのも、もちろん、非常に大切です。

ただ、せっかくですから「なぜそのような規則性が現れるのか」というところまで理解しておけると良いですね。

 

今回は「階段の上り方」をテーマにした問題を題材に、以下について解説します。

  • どのような規則性があり、解答に活用できるか?
  • なぜそのような規則性が現れるのか?

 

「階段を上る場合の数」に関する問題

実際に問題を解きながら、「前の結果を利用する」というのがどのようなものかを理解していきましょう。

以下の例題を見てください。

例題
いろいろな段数の階段を、上まで上がります。

上がるときには「A:1歩で1段」または「B:1歩で2段」のどちらかの方法で上がることとします。

(1)全部で1段の階段を上る上がり方は何通りありますか
(2)全部で2段の階段を上る上がり方は何通りありますか
(3)全部で3段の階段を上る上がり方は何通りありますか
(4)全部で6段の階段を上る上がり方は何通りありますか

 

(1)と(2)の解き方

まず、(1)(2)については以下のようになります。

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杉本啓太

杉本啓太

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株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。