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【小5理科/化学】膨張と収縮 ―― 「重さ」の意味を理解しよう |中学受験のツボ[理科編]

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2024年2月20日 倉石圭悟

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。
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こんにちは、倉石です。

冷たい空気は重く、暖かい空気は軽い

これは、聞いたことがある子も多いかもしれません。中学受験の理科でも「対流」や「雲のでき方」などで登場する知識です。

しかし、その理由についてはうまく説明できない受験生もいるかと思います。

そこで今回は、冷たい空気はなぜ重く、暖かい空気は軽いのか? ということについて解説します。

「重い」にはふたつの意味がある

日常で使う「重い」という言葉には、ふたつの意味があります。

突然の話でびっくりしたかもしれませんが、まずは「重い」の意味をしっかり理解することが必要です。ここが、今回の話のポイントになります。

「重い」の意味

  1. 単純にモノの重さを表す「重い」
  2. 同じ体積で比べたときの重さを表す「重い」

 

ひとつ目の意味は、単純にモノの重さを表す「重い」です。

「シマウマよりゾウのほうが重い」と言ったときの「重い」は、こちらの意味ですね。

これは、皆さんがまず思い浮かべる「重い」でしょう。

 

もうひとつの意味は、同じ体積で比べたときの重さを表す「重い」です。

「ガラスよりも鉄のほうが重い」というときの「重い」はこちらの意味です。

理科の用語を使うなら、「密度が大きい」と同じ意味ですね。

 

それぞれの違いをまとめると、次のとおりです。

  1. 全体の重さ
  2. 同じ体積で比べた時の重さ

 

つまり、「冷たい空気は重く、暖かい空気は軽い」という場合の「重い」は、ふたつ目の「同じ体積で比べた時の重さ」が重いということです。

 

膨張と収縮

では、本題に入っていきましょう。

まず確認しておきたいことは、「膨張(ぼうちょう)」と「収縮(しゅうしゅく)」です。

膨張……物体は温度が上昇すると、体積が増加する
収縮……物体は温度が下がると、体積が減少する

 

ここで、頭に入れておいてほしいことがあります。

それは、

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倉石圭悟

倉石圭悟

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Webメディア「ホンネで中学受験」スタッフ、個別指導塾Growy講師。大手集団塾、大手個別指導塾、家庭教師などで小学生から高校生までの指導を経験。「生徒一人一人の幸せのために」をモットーに、算数・理科を中心に指導をしている。何度スベっても動じない鋼の心臓の持ち主。趣味は野球、作詞作曲、料理