学習 連載 中学受験のツボ[国語編]

【小5国語/物語文】心情変化を読み取るコツ|中学受験のツボ[国語編]

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2024年3月05日 住岡大輔

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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算数理科社会

こんにちは、NPS成田予備校の住岡です。

今回は、物語文において特に大切な「心情変化」を読み取るコツを紹介します。

入試でもよく聞かれる部分なので、5年生のうちにしっかりと押さえておきましょう!

 

心情変化については、以下の記事も参考にしてみてください。

コツ1:心情語を見つける

心情の変化を見つけるには、「現状の心情」を把握する必要があります。

そこで押さえておきたいのが“心情語”というワードです。

心情語の具体例

  • いらいら
  • 悲しい
  • つらい
  • ほがらか
  • さみしい

 

まずは、文章中にこれらの心情語が出てこないかチェックしましょう。

国語が苦手な子に関しては、心情語を見つけたら、その気持ちの詳細をメモとして書き込ませるのもおすすめです。「喜怒哀楽のどれに分類されるか」「つらい・同情」といったかたちでメモをしつつ、分析してみてください。

頭で考えるのではなく、子供自身の目で見て可視化できるようにすることを意識させましょう。

コツ2:情景描写に注意する

心情の変化を読み取る際は、情景描写にも注意が必要です。

情景描写とは、人物の心情を、周りの様子や景色に反映させるかたちで読者に伝える方法です。

 

たとえば以下の文章では、雨が降り、水に濡れてしまったという描写から「かなしい・つらい」という心情が読み取れますね。

「わたし」は親とつまらないことで朝から言い争いになった。なんでこうなってしまったんだろう。

家を出ると、どしゃぶりの雨が降っていた。
うっかりして、水たまりに入ってしまって濡れてしまった。

(中略)

親友のアッちゃんに言われて反省した。言い過ぎてしまったかもしれない。

「おかあさん、ごめんなさい」
「ううん、いいのよ。お母さんも細かいことを気にしすぎていたわ」

よかった、仲直りできた。

ふと窓の外を見ると、さっきまでの雨は嘘のように止み、夕焼けが綺麗で虹がかかっていた。

(筆者作成)

 

「中略」以後を見ると、仲直りをして、天気も良くなり、虹がかかるという展開になっています。

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住岡大輔

住岡大輔

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NPS成田予備校講師。個別指導Axisで指導スキルを磨き、中学受験から大学受験までの国語・社会を担当。中学受験では偏差値30台の生徒から偏差値60台の生徒まで幅広く経験。現在は、NPS成田予備校にて国語・社会を中心に指導。国語は「必要のない言葉は文章にない」「文法を使って読んでいこう」をキーワードに、文章を忠実に読む細かな読解法を実践。生徒を第一に思った指導方針でとことん生徒に付き合っていく熱意も持ち合わせている。それぞれの生徒に合わせた指導法で成績アップ、志望校合格へ導いてきた。