学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小5算数/テスト】「単元の広いテスト」で点が落ちてしまう原因と改善ポイント|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2024年4月28日 杉本啓太

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

こんにちは。
株式会社ORA-Trio杉本です。

今回は「単元の広いテスト」で点数が落ちてしまう子について、考えられる原因と、おすすめの学習方法を解説します。

単元の広いテストで点数が落ちてしまう原因

中学受験の算数において、以下のような特徴のある子は多くいます。

  • 週次や月次のテストは点数が取れる
  • 範囲がない(広い)テストだと取れなくなる

 

このような特徴は、やるべきことを家庭で管理して、きっちり進めている真面目な子や家庭に多く見られます。

短い期間でおこなわれる復習テストはもちろん大切です。ただし、実際の入試本番は当然「範囲がないテスト」です。

つまり、「範囲のないテスト」で点を取れるように、トレーニングしていく必要があるということです。

 

狭い単元のテストなら良い成績が取れるものの、単元の広いテストだと成績が落ちてしまうという場合、いくつか原因が考えられます。

  1. 学習した内容を忘れていってしまう
  2. 解法の丸暗記に頼ってしまっている
  3. 問題の分類・解法の使い分けが苦手

 

原因1:学習した内容を忘れていってしまう

週次や月次のテストの時点では、しっかりと身につけていた。それなのに、範囲の広いテストを迎えるころには忘れてしまっている、という子は少なくありません。

子供によって、学習した内容がどのくらいの期間、頭に残っているかは異なります。

一度学習したことは何ヶ月経っても覚えている子もいれば、2~3日過ぎると学習したことすら忘れてしまう子もいます

原因2:解法の丸暗記に頼ってしまっている

週次や月次のテストを、解法の丸暗記で乗り切ってしまっているケースも見られます。

たとえば、式の意味を理解せずに「この数字とこの数字をかけ算すれば答えが求められる」といった学習ですね。

このような学習では、幅広い問題に対応するのは難しくなります。

問題文の文言が少し変わったり、題材が変わったりしただけで、実際には解いたことのある問題でも「別の問題」と認識してしまうのです。

原因3:問題の分類・解法の使い分けが苦手

一つひとつの解法は適切に身につけていても、問題文と身につけた解法をつなげるのが苦手な子も見られます。

この場合、テストのときには解けなかった問題でも、解き直しのときには解ける子が多いです。

「この問題はつるかめ算の一種だよ」などとヒントを与えると、すぐに解法にたどりつけるのですね。

 

「単元の広いテスト」に対応するための学習のポイント

それでは、「単元の広いテスト」にも対応できるようになるためには、どのような学習を進めれば良いでしょうか?

日々の学習のポイントについて解説します。

  • 適切な期間で繰り返し復習をおこなう
  • ランダムに取り組む演習をおこなう

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杉本啓太

杉本啓太

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株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。