
【理科/2024入試分析<2>】注目の問題をピックアップ! 身の回りのものに興味をもって調べてみよう|中学受験のツボ[理科編]
2024年度の中学入試のなかで注目の問題をピックアップしつつ、理科の入試傾向を2回に分けて紹介します。
今回は第2回目として、開成中学などで出題された問題をもとに2024年入試の特徴を解説します。
Contents [hide]
- 「身の回りのもの」を題材とした出題が多かった
- パターン1:普段から身の回りのものに興味をもっていると解きやすい問題
- パターン2:身の回りのものを起点として、通常の問題につなげる問題
- まとめ
「身の回りのもの」を題材とした出題が多かった
2024年の理科の入試では、「身の回りのもの」を題材にした大問が多く見られました。
出題パターンとしては、大きく次のふたつに分けられます。
- 普段から身の回りのものに興味をもっていると解きやすい問題
- 身の回りのものを起点として、通常の問題につなげる問題
パターン1:普段から身の回りのものに興味をもっていると解きやすい問題
中学入試では、普段から身の回りのものに興味をもって観察し、主体的に調べている子には有利な問題がよく出題されます。
このパターンとして2024年入試で目立ったのが、女子学院中学の「トマトとキャベツの問題」でしょう。
トマトの切断面や、キャベツの葉の構成を問う問題でしたが、普段の生活のなかで野菜に触れる機会があり、観察もしている子であれば“常識”として解けたかと思います。
筑波大附属駒場中学では「パルスオキシメーター」についての問題が出題されました。
パルスオキシメーターは、指先につけることで酸素量(酸素ほう和度)を測る機械ですね。
「酸素ほう和度」などの用語の説明もあり、事前知識は不要な問題でしたが、パルスオキシメーターが何をするための道具かわからない受験生は苦労したかもしれません。
ちなみに、この問題に続いて出題された「モズの早贄(はやにえ)」の問題は、興味があるかないかによって正答率に差が出たかと思います。
興味をもって調べ、自分でも試してみることが大切
2024年入試では、定番の知識から“一歩ずらした”問題も出題されました。
たとえば渋谷教育学園幕張中学では、アウトドアでは定番かつ、中学入試でも定番になりつつある「時計の針を使って方角を知る」ことに関する問題が出されました。
こちらも定番になりつつありますが、その方法によって生じる“ズレ”についても問われていましたね。
ちなみに、理科講師という立場をいったん離れての私の感想ですが、時計の針を使って方角がわかるというのは、素直にすごいことだと思います。
どうして方角がわかるのか?
どのようなときに正確に測れるのか?
ということは自分でも調べてみたいですし、試してみたい、とも思います。
受験生に関しても、ただの知識として学ぶだけではなく、興味をもって調べ、自分でも試してみる経験があると、入試において解きやすい問題が増えるでしょう。
とじる
お気に入り機能は
会員の方のみご利用できます
会員登録のうえログインすると
お気に入り保存できるようになります。
お気に入りのコンテンツは、
マイページから確認できます