学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小6算数/場合の数】カードを並び替えて倍数をつくる方法|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2024年6月21日 杉本啓太

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

こんにちは。
株式会社ORA-Trio杉本です。

今回のテーマは「場合の数」です。

カードを並び替えて「◯の倍数」といった条件を満たす数をつくる問題について解説します。

問題に取り組むときのポイント

カードを並び替えることで「◯の倍数」といった条件を満たす数をつくるような問題に取り組むときは、場合の数だけでなく「倍数」の単元についての理解も重要となります。

同じ「カードを並び替える」という操作でも、倍数の性質を踏まえた手順でおこなうことで、効率的に考えることができます。

 

また、「◯の倍数をつくるときはこのように考えれば良い」と手順だけを丸暗記するのではなく、倍数の性質・手順の理由から理解しておくことが大切です。

そうすることにより、より複雑な問題にも対応できるようになるでしょう。

 

今回は、「3の倍数」を例に、カードを並び替えてある数の倍数をつくる問題の考え方について解説します。

 

3の倍数の性質

カードを並び替える問題に取り組むまえに、「3の倍数」の性質について理解しておきましょう。

 

ある数が3の倍数かどうかを判定する方法として、「すべての桁(けた)の数の和が、3の倍数かどうかを確認する」というものがあります。

たとえば、以下のような形です。

■5629が3の倍数かどうかを判定するとき

5+6+2+9=22
→ 22は3の倍数ではないので、5629は3の倍数ではない

■1842が3の倍数かどうかを判定するとき

1+8+4+2=15
→ 15は3の倍数なので、1842は3の倍数

 

「3の倍数」を判定できる理由

では、なぜ上記のような方法で「3の倍数」を判定できるのでしょうか?

1842を例に解説します。

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杉本啓太

杉本啓太

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株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。