【小6理科/生物】動物分野の総まとめ[2]無セキツイ動物|中学受験のツボ[理科編]
こんにちは!
理科講師兼受験アドバイザーの山崎です。
前回に引き続き、受験学年の6年生が押さえておきたい「動物分野」のポイントを紹介します。
第2回目の今回は「無セキツイ動物」についてまとめます。
無セキツイ動物は「背骨のない動物」
脊椎骨(せきついこつ)を持つ動物は「セキツイ動物」といわれますが、それとは反対に、脊椎骨がない動物は「無セキツイ動物」と呼ばれます。
無セキツイ動物は脊椎骨のない多細胞動物を指すこともあり、その種は非常に多様で、さまざまな環境で生息しています。
分類もさまざまですが、ここでは無セキツイ動物の代表的なグループと、それぞれの特徴を見ていきましょう。
少しマニアックな内容ですが、気になる子はぜひ読み進めてください。
<無セキツイ動物の特徴まとめ>
節足動物
節足(せっそく)動物は、無セキツイ動物のなかでも最も多様かつ、生息域が広範囲にわたるグループです。
昆虫類、クモ類、甲殻(こうかく)類などが含まれます。
体が複数の節に分かれ、外骨格(がいこっかく)で覆われていることが特徴です。
昆虫類
・体が「頭・胸・腹」の3つの部分に分かれている
・3対の脚と、通常は2対の翼を持つ
・呼吸は気管系を通じておこなう
例:バッタ、アリ、チョウ
クモ類
・体が頭胸部と腹部のふたつに分かれている
・4対の脚を持つ
・呼吸は書肺(しょはい)または気管系を通じておこなう
例:クモ、サソリ
甲殻類
・体が頭胸部と腹部に分かれている
・多くは5対以上の脚を持つ
・水中生活が多く、えらで呼吸する
例:エビ、カニ
軟体動物
軟体(なんたい)動物は、柔らかい体を持ち、その多くが殻を持つことで知られています。
軟体動物のグループには、貝類、イカ、タコなどが含まれます。
貝類
・2枚の殻に覆われている
・水中生活が多く、えらで呼吸する
例:アサリ、ハマグリ
イカ・タコ
・口の周りに足が配置されている
・高度な神経系を持ち、複雑な行動をする
環形動物
環形(かんけい)動物は、体が多くの体節に分かれており、それぞれの体節が類似した構造を持ちます。
環形動物のグループには、ミミズやヒルが含まれます。
ミミズ
・体が細長く、多くの体節に分かれている
・土壌に生息し、土を食べて栄養を得る
・皮膚呼吸をおこなう
ヒル
・体は平たく、多くの体節に分かれている
・水中や湿った場所に生息し、吸血性の種もいる
・皮膚呼吸をおこなう
棘皮動物
棘皮(きょくひ)動物は海に生息し、放射相称(ほうしゃそうしょう)*の体を持つ動物です。
棘皮動物のグループには、ヒトデやウニが含まれます。
*放射相称:体の構造が3個以上の等しい部分に分けられる相称
ヒトデ
・水管系を使って動く
・再生能力が高い
ウニ
・球状の体を持ち、外骨格に棘(トゲ)を持つ
・水管系を使って動く
・海底で生活し、藻類を食べる
腔腸動物
腔腸(こうちょう)動物は、体が袋状をしており、中央に口を持つ動物です。
腔腸動物のグループには、クラゲやサンゴが含まれます。
クラゲ
・体が傘状をしており、触手を持つ
・浮遊生活を送る捕食者という側面もある
サンゴ
・体がポリプ状をしており、集団で生活する
・石灰質の骨格を持ち、サンゴ礁を形成する
まとめ
無セキツイ動物の多様な形態や生活様式を理解することで、生態系における役割や、進化の過程など、自然界の複雑さを感じることができます。
小学生の子は、これらの動物に興味を持ち、学校や家庭で観察してみましょう。公園でクモを観察したり、海辺で貝やウニを見つけたりするのも楽しいですね。
親子で自然と触れ合う機会を増やし、動物たちの不思議な世界にぜひ興味を持ってみてください。
※記事の内容は執筆時点のものです
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