[計画と実行のしかた]スペシャル勉強タイムをつくる ―― 学力を伸ばす勉強のしかた
中学受験は親のサポートが必要ですが、何から何まで親が子供の手助けをするというわけにはいきません。子供自身で学習の計画を立てて、実行するといった自発的な力も大切です。新学年のカリキュラムがはじまった今、学力を伸ばすために大切な日々の学習計画の立て方、そして実行の仕方について考えてみたいと思います。
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計画は「やりたいこと」を半分にしてから立てる
中学受験生を持つ親御さんに「お子さんが自分で学習計画を立てたことはありますか?」と質問したら、おそらく多くの人が「あります」と答えるでしょう。でも「計画を立てたあと、その通り実行できたことは多いですか?」と聞くと、ほとんどの人が「いいえ」と答えると思います。子供が計画通りに学習を進めるポイントはどこにあるのでしょうか。
計画はうまくいかないもの
テスト勉強の計画を立てるときも、夏休みの計画を立てるときも、基本的に計画は崩れるものです。どうしてなのか。僕の経験上、それは「計画を詰め込みすぎるから」です。「あれもやりたい」「これもやりたい」と思ってやることを多くしてしまうので、いざ始めると「終わらない!」と、やる気をなくしてしまいます。計画を立てるときは子供もやる気に満ちていて、できそうな気がするのですが、その気持ちが長続きしないのです。
やりたいことを絞って、小さな達成感を味わう
では、どうすればいいのか。おすすめは、やりたいことを書き出して、それを半分に減らしてから計画を立てる、というもの。欲張らずに、やりたいことを少なくしてから始めると、「早めに終わった」と嬉しくなったり、「じゃあ、これもやってみようかな」と追加する喜びを味わうことができたりするのです。
「スペシャル勉強タイム」をつくる
計画を立てたら、実際に勉強するだけですね。ところが、この実際に勉強することが、子供にとって難しいのも事実……。なかなか実行に移せないわが子をみていると、親も子供につい「勉強しなさい!!」「ちゃんとやりなさい!!」と声を荒げがちです。でも、親から「勉強しなさい!!」といわれ続けて、やる気がでる子はいるでしょうか。一部そういう子もいるかもしれませんが、少数でしょう。親が子供に「勉強しなさい」といわなくても計画的に学習を進めるには、どうしたらよいのでしょうか。
成績を伸ばすために“一番”大切なものは?
「成績を伸ばすために“一番”大切なものは?」と聞いたら、何を思い浮かべるでしょう。学習の計画、良問が揃った問題集、教え方が上手な先生…。どれも大切ですが、“一番”ではありません。一番大切なのは「学習時間」です。これを聞いて親子ともに「そんなの当たり前でしょ!!」と思えたなら、それは勉強の基本がわかっている証拠です。勉強で何よりも大切なのは、“自分で勉強する学習時間”なのです。
子供が勉強しやすい時間を、スペシャル勉強タイムに
かくいう僕も母親と勉強のしかたを巡って、言い合いになったことがあります。
親との言い合いが嫌だった僕は、「もう『勉強しなさい』っていわないで」と母に伝えたことがあります。すると、母親はこういいました。「いわないで勉強してくれるなら、私もいいたくないわよ」。だから僕は、母親と約束しました。「毎晩、夜の8時からは必ず勉強する」。
どうして夜8時だったかというと、ちょうど夜8時まで見たいテレビ番組があることが多く、僕にとって「一番勉強をはじめやすい時間」だったからです。
受験生には勉強を優先してもらいたいところですし、親としてもそういう考えの方が多いと思います。しかし、子供には「この時間なら勉強しやすい」という時間があるのだと思います。
計画をなかなか実行に移せないという場合は、この勉強しやすい時間を「スペシャル勉強タイム」として、やってみることをおすすめします。進んで勉強に取り組む姿勢を見れば「勉強しなさい」という回数も減るはずです。
良い習慣をつくるカギは、仕組みと小さな達成感
勉強は続けることが大切です。続けるには仕組み化していくのが一番です。小さな達成感を味わうことができる仕組みをつくって、気持ちよく勉強を習慣化できるように頑張ってほしいと思います。
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※記事の内容は執筆時点のものです
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