学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小6算数/図表の有用性】どうして図や表を書くのか|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2022年7月31日 有賀隆夫

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。 算数編 杉本啓太先生有賀隆夫先生が担当します。
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国語理科社会

みなさんこんにちは。髭之教育会代表、有賀隆夫です。

今回は「規則性と図表 」の話をします。

ひとことで規則性と言っても、問題の種類はたくさんありますが、まずは知らないといけない知識があります。

それは、基本的な数列の知識です。

では、さっそく見ていきましょう。

スタートは基本になる数列の獲得

問題:この4つの数列の特徴を考えてみましょう。

A :1、5、9、13、17、21
B :1、3、6、10、15、21
C :1、4、9、16、25、36
D :1、1、2、3、5、8、13

Aは、ほとんどの子供が「差が4!」と答えるでしょう。4年生で学習する等差数列ですね。

Bは「2、3、4、5って増えてる」となり、Cになると「3、5、7って増えてるけどなあ」とトーンダウンする子供が多い。

Dは差に特徴が見つけられずに「わかんない……」となります。

このように、子供は数列と言ったら差に注目するのがお約束です。

BとCも、無理やり解くのならば、差を使って考えることもできます。

でも、もっとはっきりとした特徴があることに、子供はなんとなく気がついています。

そこで、左右の数字の関係ではなく、表を書かせて一つひとつの数字に注目させてみましょう。

Cの数列が規則を見つけやすいのでCから始めるのがおすすめです。

「あれ? Cってこれ九九になってるよね! ににんがし、さざんがく。上の数字を2個かけた数なんだ!」

自分で発見したことは忘れないんですよね。平方数列の知識獲得完了です。

同じように、BとDも表を書かせて考えてもらいましょう。

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有賀隆夫

有賀隆夫

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髭之教育会代表。東京の大手進学塾で17年間指導。その後校舎責任者を経て独立しプロ家庭教師として15年間、小学生国語・算数、中学生国語・数学、高校生現代文を教える。現在は家庭教師センター髭之教育会代表として、難関校から塾に通わない中学受験まで幅広く個人指導をしている。「せっかくだから考えよう」と「絶対にあきらめない」が指導理念。学習指導の枠を越えて子どものメンタルサポート、学習スケジュール、志望校選定まで子どもと保護者とともに中学受験の総合プロデュースをおこなっている。