学習 連載 中学受験のツボ[理科編]

【小4理科/地学】川がクネクネ曲がってるのはなぜ?|中学受験のツボ[理科編]

専門家・プロ
2023年9月05日 倉石圭悟

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。
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国語算数社会

こんにちは、倉石です。

蛇行(だこう)する 川には蛇行の 理由あり 急げばいいって もんじゃないよと*」

*引用:俵万智『サラダ記念日』

 

これは、『サラダ記念日』で有名な、俵万智さんの短歌です。

蛇行というのは、川が蛇のようにクネクネと曲がって流れることです。

川が蛇行しているのは、近道することだけが正解じゃないと教えてくれているんだ」という意味ですね。

うまくいかないことがあったときにも、前向きな気持ちにさせてくれる、そんな短歌です。

 

ところで川は、どうしてこんなにクネクネ曲がっているのでしょうか?

今回は、そんな「川の流れ」について説明します。

流れる水の「3つのはたらき」

川の流れについての説明で欠かせないのが、「流れる水のはたらき」です(短歌の話から、急に理科の話になってしまいましたね……)。

流れる水のはたらきには、次の3つがあります。

侵食(しんしょく)…… 削る
運搬(うんぱん)…… 運ぶ
堆積(たいせき)…… 積もらせる

 

侵食

侵食とは、水が川底や川岸などを削ることです。水が流れることにより、周りの地形を削っていくのです。

侵食のはたらきは、川の水の流れが速いほど大きくなります。勢いよく水が流れるので、より大きく削れていくのです。

運搬

運搬とは、削った土や泥を運ぶことです。

侵食によって削られた土や泥を、水の流れが運んでいきます。

運搬のはたらきは、水の量が多いほど、また流れが速いほど大きくなります

堆積

堆積とは、運んできた土や泥を積もらせることです。

運ばれてきた土や泥は、少しずつ川底に積もっていきます。

堆積のはたらきは、流れが遅いほど大きくなります

そして流れがゆっくりであるほど、水中の土砂が川底に積もりやすくなります

これは、イメージしやすいですね。

 

侵食・運搬・堆積の3つのはたらきは、川のどの部分でも同時に起こっています。

しかし、その大きさは場所によって変化します

 

たとえば、流れが速い場所では、堆積より浸食のはたらきが大きくなります。

そのため、川底はだんだんと削れていきます。

 

一方で、流れが遅い場所だと、堆積のはたらきのほうが大きくなります。

このような場所では、土や泥が川底に積もっていきます。

 

このような考え方は、川が蛇行することと深く関係してきます。

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倉石圭悟

倉石圭悟

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Webメディア「ホンネで中学受験」スタッフ、個別指導塾Growy講師。大手集団塾、大手個別指導塾、家庭教師などで小学生から高校生までの指導を経験。「生徒一人一人の幸せのために」をモットーに、算数・理科を中心に指導をしている。何度スベっても動じない鋼の心臓の持ち主。趣味は野球、作詞作曲、料理