学習 連載 中学受験のツボ[社会編]

【小6社会/学習のコツ】知識の引き出し方を「ルーティン化」しよう|中学受験のツボ[社会編]

専門家・プロ
2023年10月29日 吉崎 正明

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
- 社会以外の3教科はこちら -

国語算数理科

こんにちは、吉崎です。

夏期講習までは地理・歴史・公民の総復習をおこない、現在はそれぞれの分野の知識の整理や、入試問題演習などをおこなっている時期だと思います。

そこで今回は、受験生に向けて、社会の知識を整理する方法やコツを紹介します。

点と点になっている知識を適切に整理し、アウトプットできれば、得点力もアップするでしょう。

問題を解く心構え

まずは、問題を解く心構えから。

問題を解くときは、ぜひ次のことを心がけてほしいと思います。

 

知識の引き出し方を『ルーティン化』する

 

たとえば、以下のような問題が出題されたとします。

問題:ア~エを古い順に並べかえなさい。

ア 北条泰時が「御成敗式目」を制定する
イ 北条時宗が元軍の2度の襲来を退ける
ウ 北条義時が承久の乱で後鳥羽上皇を破る
エ 源頼朝が平泉の奥州藤原氏をほろぼす

 

この問題を解くとき、私の生徒であれば“あるルーティン”を使います。

それは、こちらの「中学受験のツボ」でも何度か取り上げている、鎌倉幕府の執権の覚え方「ヨシトキヤストキトキムネ」です。

 

「ヨシトキヤストキトキムネ」を使えば、まず「ウ → ア → イ」が決まります。

それが決まったら、あとは「エ」がどこに入るかだけを考えればOK。源頼朝は鎌倉幕府を開いた将軍なので、もちろん1番目に入りますね。

答え:エ → ウ → ア → イ

 

いつも覚えてきた方法をルーティン化することで、問題での問われ方が異なっても自分のペースで解けるようになります。

ルーティンの大切さ

ルーティンといえば、次のふたりが有名ですよね。

孫正義(ソフトバンク社長)
「1日15分間、3つの発想法でアイデアを考える」ことを毎日の日課にしていた

イチロー(元メジャーリーガー)
打席に入る前後に、毎回同じ動作をしていた

 

結果を出す人は、ルーティンによって“最高のパフォーマンス”を引き出せるように準備します。

勝負の世界に自分が入り込むのではなく、勝負の世界を自分に引き寄せる、といったイメージでしょうか。

 

たとえば、字の筆順にも、算数の入試問題を解くにも、図や公式を書くルーティンがあります。

社会の問題を解くときも、自由気ままに解くのではなく、「覚えた方法をそのまま使ってみる」といったルーティンを心がけましょう。

「ルーティン化」に有効な整理方法 ―― 整理方法を工夫する

「ルーティン化」に有効な整理方法には、次の3つの方法があります。

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吉崎 正明

吉崎 正明

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現役塾講師。都内中学受験塾で社会・国語を担当。12年間在籍した大手進学塾では中学受験難関選抜ゼミ担当を歴任、社内数千名が出場する「授業力コンテスト全国大会」で優勝経験あり。その後家庭教師を経験し、2019年より現在に至る。指導方針は「正しい学習姿勢で、楽しく成績を伸ばす」。また、社会では「センス不要。イメージを作って考える」授業を実践しており、中学受験ナビでも「イメージで覚える中学受験歴史」を執筆。茨城県行方市出身。