【小5理科/生物】花の不思議な世界 ―― 構造、受粉、受精の秘密|中学受験のツボ[理科編]
理科講師兼受験アドバイザーの山崎です。
子供たちの学びは、日々、小さな発見と喜びに満ちていますよね。
自然界の魅力に触れることは、科学への興味を育み、中学受験への道も明るく照らしてくれます。
今回のテーマは「自然のなかの小さな驚き」。
特に「花のつくりと受粉・受精」について見ていきます。
具体的には、花の美しい構造から、受粉の不思議なプロセス、そして受精に至るまでの物語を、親子でいっしょに楽しく学べるように紹介していきます。
この記事が、お子さんの好奇心をくすぐり、学ぶ喜びを深めるきっかけになれば幸いです。
おしべ・めしべ
植物には、さまざまな役割を持つ“つくり”があります。
そして「花」は、自然のなかで最も美しい奇跡のひとつ。それぞれの部分が独自の役割を持ち、生命のサイクルを豊かにしています。
そもそも花は、植物が「種子」をつくるためのつくりをしています。
種子をつくるのに必要なつくりは、めしべとおしべですね。
花のなかには、おしべだけの「お花」や、めしべだけの「め花」もあります。また、めしべとおしべ、花弁やがくがすべて備わっている花を「完全花(かんぜんか)」といいます。
おしべと花粉の生成
おしべは、花の中心にある小さな工場のようなものです。ここで、生命の継続に必要な花粉が生み出されます。
花粉が遠くへと旅をして、新しい生命を育んでいるのですね。
また、花粉をつくるところを「やく」といいます。
めしべと種子の形成
めしべは、花のなかでとても重要な役割を果たしている部分です。
それはまるで、新しい命を育む家のようなもの。この小さな空間で花粉と卵細胞が出会い、新しい生命の物語が始まります。
以下、めしべに関連する言葉をまとめて紹介します。
柱頭
めしべの一部である「柱頭」は、花粉が最初に接触する場所です。
柱頭は、花粉をとらえるために粘り気のある構造を持っています。そして花粉が柱頭につくと花粉管が成長し始め、卵細胞に向かって伸びていきます。
胚珠
めしべの奥深くには「胚珠(はいしゅ)」があります。
胚珠は種子の前身となる部分で、卵細胞を含んでいます。受精が成功すると、胚珠は種子に発展します。
種子
種子は、その内側に新しい植物の生命を包んでいます。そして適切な条件がそろうと発芽し、成長を始めます。
被子植物と裸子植物
種子をもつ植物の世界には、大きく分けて「被子植物」と「裸子植物」のふたつのグループがあります。
被子植物は、種子が果実に包まれている植物のグループです。たとえば、リンゴやサクラなどが挙げられます。
裸子植物は、種子が露出している植物のグループです。マツやスギなどがこれに含まれます。
花弁・がく
次に、花の外側にある「花弁(かべん)」と「がく」について見ていきましょう。
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