学習 連載 中学受験のツボ[社会編]

【小5社会/地球環境】「もったいない」を防ぐ工夫 ―― 環境問題について考えよう|中学受験のツボ[社会編]

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2024年3月14日 吉崎 正明

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語算数理科

こんにちは、吉崎です。

数年前と比べ、私たちのくらしにはさまざまな変化がありました

スマートフォンなどによる決済の普及はもちろん、テレワークの普及、消費税率アップなど、本当にたくさんの変化がありましたよね。

現在は「ChatGPT」などの生成AIも普及しつつありますが、数年前は、こういったものが使えるようになるとは考えられませんでした。

 

一方、人間の世界でこうした開発が進むと、地球環境に対してさらに目を向ける必要も出てきます

今回は「環境問題の解決のためにできること」をテーマに、“もったいない”という言葉にも注目しつつ、中学受験の社会で出てくる知識を紹介します。

 

(補足)
Googleの生成AI「Gemini(ジェミニ)」は、自分のGoogle Driveからメールを検索してくれる優れものです。過去に書いた記事のデータを呼び出してくれて、その概要まで教えてくれます。おそるべし、生成AI!

▼Googleの生成AIを使い、自分のファイルを私が検索している様子

SDGs(持続可能な開発目標)

SDGsとは「持続可能な開発目標」のことで、貧困や教育、生活環境についてなど、計17もの目標が定められています。

具体的には、限りある資源を大切にし、空気や水などの環境に配慮しながら、生活を豊かにするための開発もおこなうための約束のことで、国際連合によって2015年に示されました。

画像引用:経済産業省

 

17の目標のなかには、資源を大切にするための目標もあります。

ここでは、14番にある「海の豊かさを守ろう」に関わることに注目してみましょう。

プラスチックごみ

実は、人間の生活が、海の豊かさを脅(おびや)かすことがあります。

どのようなことか、ピンときますか?

 

「魚介類の乱獲」なども原因として考えられますが、ここでは「ごみ問題」について考えてみます。

 

私たちの身の回りには、プラスチック製品がたくさんありますよね。成形しやすく、軽くて丈夫なので、容器や電化製品の素材などさまざまなものに使われています。

プラスチックは便利ですが、使用を続けると、地球温暖化や、海洋プラスチックごみの問題など、地球環境に影響を与えてしまいます

プラスチックは生物によって分解されないので、ごみとして放たれると環境汚染にそのままつながってしまうのです。

海洋プラスチックごみ
海をただようプラスチックのごみ。海の自然に大きな被害を与えており、海洋生物のすみかを奪うだけでなく、ごみに絡まることで誤って命を落としたり、マイクロプラスチック(※)が体内に入って健康を害したりなど見過ごせない問題となっている

※波や紫外線によって細かく砕かれたプラスチックのゴミ

 

将来的にはプラスチックの開発を減らす必要があるため、私たちの生活のなかでも「ムダなプラスチックごみを出さない」ための工夫がされています。

たとえば、プラスチック製品が「植物由来」のモノへと代わっている例も少なくありません。ストローを紙製にしたり、レジ袋を有料にしてマイバッグをすすめたり、などが代表例ですね。

なぜこのような変化があったのか、お子さんと一緒に考えてみても良いでしょう。

「海洋プラスチックごみ問題」のイメージ画像/ChatGPTで生成

 

食品ロス

食品ロスとは、「まだ食べられるにもかかわらず、廃棄される食品」についての問題です。

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吉崎 正明

吉崎 正明

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現役塾講師。都内中学受験塾で社会・国語を担当。12年間在籍した大手進学塾では中学受験難関選抜ゼミ担当を歴任、社内数千名が出場する「授業力コンテスト全国大会」で優勝経験あり。その後家庭教師を経験し、2019年より現在に至る。指導方針は「正しい学習姿勢で、楽しく成績を伸ばす」。また、社会では「センス不要。イメージを作って考える」授業を実践しており、中学受験ナビでも「イメージで覚える中学受験歴史」を執筆。茨城県行方市出身。