学習 連載 中学受験のツボ[理科編]

【小6理科/物理】音の速さの計算問題 ―― 2種類の問題に対応できるようにしよう|中学受験のツボ[理科編]

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2024年3月21日 倉石圭悟

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。
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国語算数社会

こんにちは、倉石です。

音の速さの計算問題」が苦手な受験生は多いかもしれません。

しかし、計算の際に用いる解法は、算数の「速さ」の基本問題で出てくるものばかりです。

今回はふたつのパターンに分けて、音の速さの計算問題の解き方を説明します。

音の速さの計算問題

音の速さは「温度」によって異なります。

0℃のときは、秒速約331.5mです。そこから温度が1℃高くなるごとに、秒速は約0.6m早くなります。

この数字を正確に覚える必要はありませんが、「15℃のときの音速は秒速約340m」ということは覚えておくと便利です。

 

では実際に、音の速さを用いた問題を考えていきましょう。

音の速さの問題は、大きく分けて2種類あります。

  1. 音源や観測者が動く問題
  2. 音源や観測者が動かない問題

 

1、音源や観測者が動かない問題

まずは「動かない場合」から考えていきましょう。

【例題1】

岸壁からある距離にいる船が汽笛を鳴らし始めると、5秒後に音が聞こえ始めました。
船は、岸壁から何mのところにいるでしょうか? ただし、音速は毎秒340mとします。

 

このパターンの問題は、算数で扱う「速さ」の基本的な問題として考えることができます。

 

速さが毎秒340m、時間が5秒なので、

音が動いた距離は 340×5=1700m です。

 

しかし、これは答えではありません。

今回の問題では、船から出された音は岸壁で反射し、また船に返ってきます。そのため音が動いた距離は、船から岸壁までの距離の2倍になります。

よって岸壁までの距離は、1700÷2=850m です。

 

このように音源も観測者も動かない場合は、速さの問題として解くことができます。

 

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倉石圭悟

倉石圭悟

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Webメディア「ホンネで中学受験」スタッフ、個別指導塾Growy講師。大手集団塾、大手個別指導塾、家庭教師などで小学生から高校生までの指導を経験。「生徒一人一人の幸せのために」をモットーに、算数・理科を中心に指導をしている。何度スベっても動じない鋼の心臓の持ち主。趣味は野球、作詞作曲、料理