学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小4算数/平面図形】図形に情報を書き込む習慣をつけよう|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2024年3月26日 有賀隆夫

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

髭之教育会代表の有賀です。

算数の問題を解くときに基本動作となるものがあります。

問題を解くための公式や考え方は、もちろん大切です。しかし、解くための「基本となる動作」をおろそかにすると、複雑な問題の答えを出すのは難しくなります

そのため、4年生のあいだに、基本動作をしっかりと身につけておくことをおすすめします。

 

算数の基本動作とは、問題内容を整理するためにすべき作業のことです。

算数は文章題と図形に大きく分けけられますが、そのうち今回は「図形を解く基本動作」について説明します。

式を書くことだけを意識してしまう

子供たちは「式を書きなさい」と言われ続けています。ですが、図形の問題に関しては、これが良くない方向に向かっていることがあります。

何が良くないのでしょうか?

 

それは、式を書くことに必死で、図形をおろそかにしてしまう点です。

 

図形を見ながら、頭の中で式を立てて計算する子供は6年生でもいます。たしかに、単純な図形なら、式だけで解いても答えは出ます。しかし、複雑な問題になると頭が混乱します。

その結果、子供たちお得意の「適当に足したり引いたり」を始めてしまいます。これでは、難しい問題には対応できなくなってしまいます

情報はすべて図形に書き込もう

では、どうすれば良いのでしょうか?

やるべきことはとても単純なことです。

情報はすべて図形に書き込む」ようにすれば良いのです。

 

では、実際の問題で説明します。

問題1

【問題1】

下の図で直線Aと直線Bが平行なとき、アの角度はいくつになりますか。

 

4年生の角度で学ぶ「錯角」の問題です。

錯角とは「ひとつの直線がふたつの直線と交わるとき、2直線の内側にできる4つの角のうち、筋向かいの位置にある角」のことです。

 

言葉で説明すると難しく聞こえますが、実際に見るとわかりやすい位置ですね。

塾ではZ型と教える先生もいるようです。

 

この問題は「平行線の錯角は等しい」という仕組みを利用して解きます。

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有賀隆夫

有賀隆夫

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髭之教育会代表。東京の大手進学塾で17年間指導。その後校舎責任者を経て独立しプロ家庭教師として15年間、小学生国語・算数、中学生国語・数学、高校生現代文を教える。現在は家庭教師センター髭之教育会代表として、難関校から塾に通わない中学受験まで幅広く個人指導をしている。「せっかくだから考えよう」と「絶対にあきらめない」が指導理念。学習指導の枠を越えて子どものメンタルサポート、学習スケジュール、志望校選定まで子どもと保護者とともに中学受験の総合プロデュースをおこなっている。