学習 連載 中学受験のツボ[理科編]

【小4理科/光】虫眼鏡で紙が焦げるのはなぜ?|中学受験のツボ[理科編]

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2024年4月17日 倉石圭悟

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。
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国語算数社会

こんにちは、倉石です。

小さなものを大きく見ることができる、虫眼鏡

そんな虫眼鏡も、使い方によっては紙を焦がすことができます。

 

虫眼鏡によって紙が焦げる原因は、太陽の光が紙にあたることです。

いくら太陽の光といっても、紙にただ光をあたるだけでは焦がすことはできませんが、そのあいだに虫眼鏡を置いて、紙との距離をうまく調整すると紙が焦げていきます。

今回は「虫眼鏡の性質」と「紙の色」に注目しつつ、虫眼鏡で紙を焦がす実験について解説します。

虫眼鏡の性質

 

まずは、光の進み方をおさらいしましょう。

 

豆電球や太陽の光は、何かにぶつかったり、ほかの物質を通ったりしない限りは真っ直ぐ進みます。これを「光の直進」といいます。

たとえば豆電球から出た光は、いろいろな方向に放射状に広がっていきます。太陽から出た光も、同じように放射状に広がります。

しかし、太陽から地球までの距離はとても長いため、地球に届く光はそのごく一部です。そのため、地球に届く太陽の光は平行に真っ直ぐ進んでいきます

凸レンズには光を集める性質がある

虫眼鏡は「凸レンズ」という、ガラス製のレンズでできています。

凸(とつ)という文字の通り、凸レンズは真ん中が膨らんだ形をしているレンズですね。

そして虫眼鏡(凸レンズ)には光を集める性質があります。

 

もう少し詳しく説明しますね。

先ほど「光は何かにぶつかったり、ほかの物質を通ったりしない限りは真っ直ぐ進む」と説明しました。

太陽の光が虫眼鏡を通るとき、今まで空気中を通っていた光が、ガラスという異なる物質を通ることになります。このとき、空気とレンズとの境目で光の向きが変わります

そして虫眼鏡(凸レンズ)を通って進路が変わった光は、ある一点に向かって進んでいきます

こうして虫眼鏡(凸レンズ)は、光を一点に集めるのです。

 

虫眼鏡を使って紙を焦がすときは、この光が集まる点に紙を置きます。こうすることで太陽の光が一点に集中し、紙の温度が高くなります

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倉石圭悟

倉石圭悟

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Webメディア「ホンネで中学受験」スタッフ、個別指導塾Growy講師。大手集団塾、大手個別指導塾、家庭教師などで小学生から高校生までの指導を経験。「生徒一人一人の幸せのために」をモットーに、算数・理科を中心に指導をしている。何度スベっても動じない鋼の心臓の持ち主。趣味は野球、作詞作曲、料理