学習 連載 中学受験のツボ[国語編]

【小4国語/文章読解】物語文で読み取りたい3つのこと|中学受験のツボ[国語編]

専門家・プロ
2024年5月11日 松尾吉久

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
- 国語以外の3教科はこちら -

算数理科社会

こんにちは、松尾です。

国語の入試問題で合格点を取るには、「読む力」「解く力」「書く力」の3つの力が必要です。

そして、これらを学習段階ごとに適した方法で高めていくことで、国語の得点力がアップします。

 

中学受験の学習を始めて間もない4年生は、「読む力」に重点をおいて学習を進めるのがおすすめです。

テストなどで出題される文章の内容もまだわかりやすく、難しい単語もそれほど多くないので、読む力をスムーズに高められる時期だからです。

今回は「物語文」をテーマに、読む力を向上させるためのポイントをお伝えします。

物語文を読み取るポイント

物語文を読むときは、次の3つのことに注意しましょう。

これらを意識して読み進めることで、文章が理解しやすくなり、問題も解きやすくなります。

  1. 登場人物の心情とその理由
  2. 場面(いつ・どこで・だれが・どうした)
  3. 主題

 

1、登場人物の心情とその理由

物語文の問題では、次のふたつを問われることが非常に多いです。

  • 主人公や登場人物の心情
  • 心情の理由

まずは、このふたつに注意して文章を読み進めましょう。

 

このとき重要なのは、本文中の根拠をもとに考える、ということです。

小学4年生だと「自分だったらどう感じるか?」と考えがちですが、国語の問題を解く場合は、文章を客観的に理解し、本文に書いてある根拠をもとに考えていくことが重要です。

 

このときヒントになるのが、登場人物の心情を反映した言葉や行動です。

「うれしい」「かなしい」といった直接的な表現だけでなく、動作情景描写などの“間接的な表現”もヒントになります。

2、場面(いつ・どこで・だれが・どうした)

場面(いつ・どこで・だれが・どうした)は、心情を理解する手助けとなります。

そして場面を意識して文章を読むことで、心情を理解するうえで役に立つ「変化」も読み取りやすくなります。

 

たとえば、病気で寝たきりの登場人物の「外で遊びたい」という言葉と、退屈な授業を受けている登場人物の「外で遊びたい」という言葉には、その心情に大きな違いがあります。

つまり、場面を理解することで、登場人物の心情をより正しく理解できるようになるのです。

ちなみに「いつ・どこで」については、本文中に明確に記述されていないことがあるので注意しましょう。

3、主題

主題とは、物語を通して作者が伝えようとしていることです。

入試問題の作成者は「作品の主題」をもとに問題をつくることが多いので、主題を理解することで問題が解きやすくなります。

そして物語文の作者は、自分の考えや理想を主人公に反映させて表現することも少なくありません。

 

主題を読み取るうえでおすすめなのが、次のふたつに注目することです。

  • 主人公の言動
  • 山場(もっとも盛り上がる部分)

 

特に、物語文の最後に訪れる“山場”の部分での主人公の言動に着目すると、主題を読み取りやすくなりますよ。

 

読む力を高めるコツ ―― 音読と黙読

読む力の話を私がしていると、保護者の方に「音読と黙読のどちらが良いですか?」と質問されることがあります。

お子さんの状況によって異なるため一概には言えませんが、国語の勉強習慣をつくる段階では「音読」を利用し、国語の学習習慣がついてきたら「黙読」に移行するなど、お子さんの状況に合わせて使い分けることをすすめています。

 

音読には、さまざまな効果があります。

自分の声を自分で聴くことで、より集中的に脳が活性化したり、音読がうまくできることで、文章を読むことに自信が生まれたりする、といったことです。

一方で “正しく読むこと”を重視してしまうことで、字面(じづら)だけを追いかけてしまい、文章の内容理解が不十分になってしまうことがあります

その点、内容を理解するうえでは「黙読のほうが良い」という研究結果もあるんですね。

 

実際のテストでは、まずは黙読で文章全体を理解し、そのうえで細部にも注意を払えるような読み方をする必要があります。

そのため音読だけではなく、国語の学習習慣が身についたあとは、徐々に黙読にも挑戦していけると良いでしょう

※記事の内容は執筆時点のものです

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