学習 連載 中学受験のツボ[理科編]

【小4理科/生物】植物はどうやって成長していくの?|中学受験のツボ[理科編]

専門家・プロ
2024年5月21日 山崎翔平

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説。
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国語算数社会

理科講師兼受験アドバイザーの山崎です。

今回のテーマは、植物の成長

種が芽を出し、花を咲かせ、果実を結ぶ ――。

こうした生命のサイクルや、自然界のルールを理解することは、子供たちに大切な学びを与えてくれます。

理科に対する“ワクワク感”を育てるだけでなく、責任感観察力を養うことにもつながるでしょう。

この記事を通して、植物の観察をお子さんと一緒に楽しむヒントや、自然との触れ合い方についても知ってもらえたら嬉しいです。

植物が成長する流れ

植物の成長は、まるで魔法のようなものです。

小さな種から始まり、大きな植物へと変わっていく過程は、子供たちにとってワクワクする冒険のひとつでしょう。

ここでは植物が成長する過程について、次の3つのステップに分けてお話します。

  1. 冒険の始まりの「発芽」
  2. 華やかな「開花」
  3. 実りある「結実」

 

ステップ1:発芽

最初の一歩は、種が土のなかで目を覚ますことから始まります。

種には、新しい生命を育てるためのすべてが詰まっています。そして水や適切な温度、少しの空気があれば、種は徐々に芽を出し始めます。

 

この時期には、水やりを忘れずに!

土が乾燥していると、種は眠ったままになってしまいます……。

 

ステップ2:開花

葉が茂(しげ)り、茎がしっかりしてくると、植物は次のステージへと進みます。

それが、開花です。

花は“植物の顔”とも言える部分で、その美しい色や形、香りで私たちを楽しませてくれます。

この時期は日光が特に重要なので、植物がたっぷり光を浴びられるようにすることが大切です。

 

ステップ3:結実

花が終わると、次は果実の出番です。

花のお腹のなかで育った果実には種が含まれていて、それがまた新しい植物の“命の始まり”になります。

果実は食べられるものもあれば、そうでないものもありますが、どちらも植物の成長サイクルにおいて欠かせないものです。

 

種子で増える植物

子供たちに人気のある「種子で増える植物」をいくつか取り上げ、その成長の流れを紹介します。

  • アサガオ
  • ヘチマ
  • アブラナ
  • クヌギ

 

アサガオ(ヒルガオ科)

アサガオは成長が早く、色とりどりの花を咲かせることで知られています。

種をまくと数日で芽が出て、あっという間に花が咲きます。水やりと日当たりをしっかり管理することが、美しい花を咲かせるコツです。

また、アサガオの花は早朝に開き、夕方に閉じる特性もあります。

ヘチマ(ウリ科)

ヘチマは、その長い蔓(つる)を使って周囲に広がる性質があり、大きな緑の葉と、長い果実が特徴です。

ヘチマの成長にはたっぷりの水と光が必要ですが、土の質も重要です。

一度成長が始まると、ヘチマは驚くほど速く大きくなります。

アブラナ(アブラナ科)

アブラナは早春に、美しい黄色い花を咲かせることで知られています。

比較的育てやすく、寒さにも強いため、春の早い時期に種をまくと良いでしょう

花が終わると小さな莢(さや)に種ができ、それが次の世代の始まりとなります。

クヌギ(ブナ科)

クヌギは堅(かた)い樹で、日本の森林を形成する重要な樹種のひとつです。

クヌギの種は比較的大きく、しっかりとした土に植える必要があります。成長はゆっくりですが、じょうぶな樹に育っていきます。

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山崎翔平

山崎翔平

  • 専門家・プロ
  • この記事の著者

SRP教育研究所 学習アドバイザー。(株)amici 学習アドバイザー。元アオイゼミ講師。首都圏および九州の学習塾などで理科の指導をする傍ら、学習アドバイザーとして、学習方法や学習習慣づけの指導も行っている。 高校受験、中高一貫校、大学受験、医学部受験も担当とし、小学校範囲にとどまらない、小中高一貫指導を得意とする。 「なぜ」を大切にし、身のまわりの現象を「ひもとき」体系的に指導し、楽しくなきゃ勉強ではない、続けることが大事だというのがモットー。