学習 連載 中学受験のツボ[算数編]

【小6算数/数の性質】ミッシングナンバーの表を使った解法|中学受験のツボ[算数編]

専門家・プロ
2024年7月02日 杉本啓太

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保護者向けに中学受験の4教科のツボを解説
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国語理科社会

こんにちは。
株式会社ORA-Trio杉本です。

今回のテーマは「数の性質」です。

N進法の問題のなかでも、やや複雑な「ミッシングナンバー」の解き方について解説します。

ミッシングナンバーの問題とは?

ミッシングナンバーの問題とは、たとえば「4、9の数字が入っている数字は除いて、1から数えていく」といった問題です。

基本的なN進法の考え方については、以前の記事で解説しました。今回は、その応用問題となります。

 

このタイプの問題は、実は考え方自体は基本的なN進法の問題と変わりません。解くために、新しい知識が必要というわけではないのです。

ところが、実際にお子さんに解いてもらうと、なかなか正解できないことがあります。「解けるが、答えを間違える」というパターンが多いと感じます。

その理由は、解くための手順が多いため、ミスをしやすいからです。

そのため、ミスをしづらい解法、そして解答の書き方をしっかりと身につけておく必要があります。

 

今回は、N進法の応用問題「ミッシングナンバー」を、表を使ってミスなく解く方法について解説します。

 

N進法の応用問題「ミッシングナンバー」の解法

以下の例題を見てください。

例題

隊員の番号をつけていきます。
0から順番に数をつけていきます。
2、4、9は使わないで、以下のように番号をつけていきます。 

0、1、3、5、6、7、8、10、11、13、15、16、…

250人目の隊員の番号は何番でしょうか。

 

今回は「2、4、9を使わない」、つまり「0、1、3、5、6、7、8、の全部で7つの記号で数を表す」ため、7進法の問題です。

 

今回のような「0から順に小さい数字を使っているわけではないN進法」では、まず対応表をつくるのがおすすめです。

0から順に小さい数字を使う「通常のN進法で使う数」と「今回使う数」を以下のように表にまとめます。

 

次に、以下4行をまとめた表をつくります。

A:何人目の隊員か
B:背番号
C:Bを対応表で通常のN進法に直した数字
D:Cを十進法に直した数字

 

表に数字を書き入れていく手順は、以下のとおりです。

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杉本啓太

杉本啓太

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株式会社ORA-Trio代表。家庭教師。灘高校から東京大学理科二類進学、同大学農学部卒業。大学時代は社会教育団体にて子どもの教育支援に携わりつつ、家庭教師・塾講師としても活動。卒業後は外資・日系コンサルティングファームに勤務しながら、土日は家庭教師としての活動を継続。その後プロ家庭教師として独立。学科指導だけでなく、学習の計画策定・環境作り・親御様の関わり方・生徒の性格起因の課題など、抽象的な問題の整理と解決を得意とする。2023年2月、模試結果分析を中心とした家庭学習コンサルティングを手掛ける株式会社ORA-Trioを設立。