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割合の教え方(1)割合の定義、百分率、歩合|ママのための受験算数の教え方プチ講座

2018年3月29日 小林美代子

割合とは「ある量をもとにして、比べられる量がもとにする量の何倍にあたるかを表したもの」、また「もとにする量を 1 としたときの比べられる量の大きさを表したもの」です。

この割合を表すものとして、百分率(%:パーセント)、歩合(割、分、厘)があります。今回は割合の基礎を徹底するために、「割合の定義」と「割合、百分率、歩合の関係」についてお話します。

割合の定義

割合とは「ある量をもとにして、比べられる量がもとにする量の何倍にあたるかを表したもの」です。

割合の定義をもう少しシンプルに捉えると、次のようなものです。

割合=比べられる量÷もとにする量

または、

割合=比べられる量÷全体の量

割合の問題を考えるときは、必ずこの定義を意識してもらいたいです。割合を表すもとして、小学生では百分率(%)と歩合(割、分、厘)を学習します。

百分率(%)

もとにする量(全体の量)を100%とします。

1%=0.01(割合)

<表1>


歩合(割、分、厘)

もとにする量(全体の量)を10割とします。

1割=0.1(割合)、1分=0.01(割合)、1厘=0.001(割合)

<表2>


割合、百分率、歩合の関係

割合と、百分率と、歩合の関係をまとめると、次の表の形になります。

<表3(重要)>

割合を考えるうえで、この<表3>は重要です。お子さん自身でこの表を書けるように何度も練習することをおすすめします。

そして、次のような問題をたくさんこなすとよいでしょう。

■練習問題 次の空欄をうめましょう。

まずは、お子さんに好きなように穴埋めをさせてみてください。

悩んでいるようであれば、お子さんに「百分率と歩合の表を作ってごらん」と声をかけ、上記の<表3>をお子さん自身につくらせてみてください。

つくった表と問題を見比べながら考えていくと、答えにたどり着けるかもしれません。無理に頭の中だけでやろうとせず、表3をつくり見比べると楽に解けることも身に付けさせてみてください。

練習問題の解説

まずは、割合を小数または分数で表してから、百分率、歩合を求めていくといいです。また、百分率は分母を100、歩合は分母を10の分数に表すとわかりやくなります。

例えば、

と表すことで百分率は2%、歩合は2分であるとわかります。

練習問題の表は、次のように穴埋めできるとよいでしょう。

割合の文章問題

では次に、割合の文章問題をやってみましょう。

■問題(基本)

(1)たかおさんの家族は車でドライブに出かけました。目的地までのきょりは108kmです。今、目的地までのきょりの7割5分です。車は何km走ったでしょう。

(2)るかさんの学校では、全児童の24%の人がバスで通学していて、その人数は156人です。るかさんの学校の児童数は何人でしょうか。

割合の問題は、定義通りに式をたてることが重要です。

(1)の解説

●解法1

7割5分=0.75(=7.5/10)より、

108×0.75=81km

上記の書き方でもOKです。

割合の定義の通りに式を書いて解いていくと、

●解法2

今車は□km走ったとします。(←求めるものを☐とする)

7割5分=0.75(=7.5/10)であり

定義通りに書くと、

全体の量(もとにする量)…108km
比べられる量…☐km

より

となります。等式の変形で、

(2)の解説

問題(2)は定義通りに式を書いて解いていくと、楽に解けます。

●解法

学校の児童数を☐人とする。(←求めるものを☐とする)

24%=24/100であり、

定義通りに書くと

全体の量(もとにする量)…☐人
比べられる量…156人

より

となります。等式の変形で、

 

割合の定義の通りに立式し、等式の変形は両辺に同じ演算をしながら変形していくとスムーズに式を運ぶことができます。また、この式の変形の仕方(等式の変形は両辺に同じ演算をすること)も、お子さんにぜひ身に付けていただきたい癖の1つです。

まとめ ――割合の定義と、百分率、歩合の関係を意識しましょう

算数(数学)で一番大事なものは定義です。今回においても、割合の定義である、「割合=比べられる量÷全体の量」を基盤にしながら、その全体の量を100とする百分率と、全体の量を10とする歩合の関係をしっかりと意識するために、<表3>をお子さん自身の力でつくり出せるようなるまで練習してみてください。

また、後半のような文章問題においても、まずは割合の定義の通りに式を立て、その後「等式の変形」を繰り返せば答えにたどり着けます。お子さんが割合の問題で悩んでいるときは、まず割合の定義「割合って何?」とお子さんに訊ね、さらに「全体の量」と「比べられる量」を具体的に答えさせながら立式させてみてください。


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※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

大学・大学院の理学部数学科を卒業後、17年間高校にて数学教諭として1,000人を超える生徒に指導をしてきました。そのなかで出会ってきた、高校で急に落ちこぼれてしまう生徒の解答の書き方や、伸び上がる生徒の勉強方法、また多くの生徒がつまずく箇所を含めて、算数(数学)の教え方のコツをお子さまとともに奮闘していらっしゃるお母さま方にお伝えします。都内において『算数の教え方教えますMother's math講座』を開講中です。

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